規定打席に到達したことは一度もないが、両打ちと内外野守れるユーリティリィ性でチームには欠かせない存在となっている北海道日本ハムの杉谷拳士(30)。とんねるず・石橋貴明の母校、帝京高校の後輩としても知られているが、持ち前の明るいキャラクターはチームのムードメーカーとしてだけでなくテレビ業界からも注目を集めている。
毎年オフには番組出演オファーが殺到。その数は、チームの看板選手である中田翔よりも多いと言われるほどだ。
「カメラの前であれだけ喋れる選手は稀。タレントとしても長く活躍していた巨人の元木大介、宮本和知の両コーチも昔からトークスキルは高かったですけど、彼も現役選手の中じゃ文句なしの球界ナンバーワンでしょうね」
そう語るのは、在京キー局のディレクター。選手としてよりタレント性を評価されたのは本人にとっては複雑な気分かもしれないが、「可能ならウチの局の番組でレギュラーをやってもらいたいですよ」と熱視線を送るのは地元北海道のテレビ局の関係者だ。
「毎試合スタメンってわけじゃないですが入団3年目から一軍に定着したことでメディアに露出する機会が増えましたが、簡単なコメント撮りにもワードのチョイスや笑いを取ろうとする姿にセンスを感じました。地元ローカルの番組では野球とあまり関係ない内容で出演することもありましたけど、プロのタレントと言っても遜色なかったです」
ちなみに北海道ではチームのOBである森本稀哲、スピードスケート元金メダリストの清水宏保がローカル情報番組のレギュラーコメンテーターとして出演中。他の地域でも地元ゆかりのアスリートがテレビの顔として活躍するケースは珍しくない。
「当分は現役で活躍できると思いますが、引退後は争奪戦が起きるはず。帯番組のMCもイケると評価する人もいますし、『(道内ではローカルタレントとしての顔を持つ)大泉洋や安田顕などTEAM NACSのメンバー並みに活躍できる可能性がある』とベタ褒めするプロデューサーもいました」(前出・テレビ関係者)
ただし、それもあくまでプロ野球選手としての実績があってこそ。下位に沈むチームを救う活躍を見せてもらいたいものだ。