驚愕大予測!もしも「東京五輪」が中止になったら…(1)日本の五輪は未来永劫ない

 7月23日に予定される開幕式まで2カ月を切った。東京五輪・パラリンピックの選手だけで約1万5000人、関係者を含めて9万人以上の外国人が来日する光景を想像できるだろうか。もしも日本が「NO」を突きつけて中止になったら‥‥。コロナ感染爆発よりも恐ろしい、どうしようもない未来図とは?

 日本政府と東京都が「安全安心な大会に」と根拠なく繰り返す姿に、感染状況の悪化や医療機関への負担増を危惧する国民からは、開催中止を求める声が沸騰している。

 5月中旬に「朝日新聞」が行った世論調査によると、「今夏の開催」に8割以上が反対。

 5月21日にはIOC副会長で実務トップのジョン・コーツ調整委員長が「大会期間中、東京都に緊急事態宣言が発令された場合でも開催する」と驚きの表明。日本国民の意向を無視した軽い発言に、ますます反五輪の波紋が広がっている。

 開催中止が現実となった場合、果たして何が起こるのか─。

 最も甚大な被害が予想されるのが日本の経済への影響だ。大手シンクタンク関係者が語る。

「経済波及効果に詳しい関西大学・宮本勝浩名誉教授の試算では、東京五輪の中止による経済的損失は約4兆5151億円。トヨタ自動車の21年3月期決算の純利益が約2兆2000億円ですから、これがいかに大きな数字かわかるでしょう。無観客開催を想定したケースよりも2兆円以上のマイナスです」

 株式市場へのダメージも計り知れない。

「五輪中止の発表直後、日本のマーケットは10年前の東日本大震災発生時と同レベルの株価下落が予想できます。下げきった後に外国の投機筋の買いが入ると見られてはいるものの、株価が回復するまでには年単位の時間を要するかもしれません」(シンクタンク関係者)

 中でも大きな痛手を被るのが「五輪銘柄」だ。

「『五輪銘柄』と呼ばれる観光、交通、警備、イベント関連の業種は壊滅的な打撃を避けられない。こうした大企業の業績悪化により、業務を受注している中小企業の連鎖倒産も相次ぐでしょう。また、五輪に向けて人材を確保している企業としては、決定が遅れれば遅れるほどダメージが大きくなる。『開催がベストだが、やめるならやめるで早く決めてほしい』というのが偽らざるホンネではないでしょうか」(シンクタンク関係者)

 入ってくるはずの4.5兆円が吹っ飛び、株価暴落、連鎖倒産にあえぐ日本経済。そこに追い打ちをかけるのがIOCによる損害賠償請求だ。

 都政関係者が解説する。

「大会主催者であるIOCと開催権を持つ東京都は、『違約金』に関する契約を交わしていないものの、日本側から一方的に五輪開催にNOを突きつければ、IOCに入る予定だった放映権料など、損害の穴埋めを求めてくる可能性は極めて高い。どこまで請求してくるかはIOC次第ですが、なにしろ全世界で放映される超人気コンテンツですからね。4000億円は覚悟しておく必要があると言われています」

 IOCと金銭闘争になれば、ドロ沼化は必至となる。

「IOCの巨額の賠償請求に、東京都としても『はいそうですか』とアッサリ支払うわけにはいかない。国際的な法廷闘争に発展するのは避けられません。険悪な関係になれば、再招致論が浮上しそうな2032年の五輪どころか、未来永劫、日本での五輪開催の芽は摘まれるでしょう。財政的にも追い込まれるのは東京都民です」(都政関係者)

 おもてなし文化をアピールするどころか、大借金を背負って世界に醜態をさらしかねないのだ。

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