「あまたつ~!」毎朝、テレビから流れる定番のフレーズが今後は聞かれなくなると思うとちょっと寂しい!?
3月26日の放送でおよそ22年の歴史に幕を下ろす「とくダネ!」(フジテレビ系)。司会の小倉智昭(73)がお天気コーナーへのフリとして、気象予報士の天達武史氏(45)に声をかける“あまたつコール”は番組の名物でもあった。
3月23日、小倉と天達氏は「とくダネ!」の後に放送された「ノンストップ!」に枠をまたいで出演。知られざる“あまたつコール”の誕生秘話を明かした。なんでも天達氏が番組に初出演した際、台本には「天達さんです」と書かれていたのだが、それを無視して“呼び捨て”でコールしたのが小倉だったという。VTR出演した天達氏は当時を振り返って、「でも小倉さんが勝手に(「あまたつ!」と)言ったので、まわりはビックリしますよね。ボクも初回の放送でものすごい緊張していたので、逆に『あまたつ~!』って呼び捨てで呼ばれたら我にかえったというか…」と、小倉の完全なアドリブだったことを明かした。
ところが、この“あまたつコール”に視聴者からクレームが殺到したようで、プロデューサーは小倉に「呼び捨てってどうなんだろう?」と相談。それでも小倉は「天達を有名にしてやりたい」という気持ちから苦情を覚悟で“呼び捨てコール”を続行し、天達氏も「自分を犠牲にして『あまたつー!』って呼んでいただいたおかげでボクは“今”があるんです」と感謝を口にした。
スタジオ出演していた小倉はこれを受けて、「初めて紹介された時に名前が天達って芸名なのかって思うくらい。天気の達人みたいな名前でしょ? 顔を見たらねじりハチマキで市場にいたら似合いそうな感じじゃない? だから『天達さん』ってイメージじゃないから『あまたつ』って呼ぶぞっていうことで…」と当時の心境を明かした。
「小倉さんにとっても、今や“あまたつコール”は持ち芸のひとつで、地方の講演会などでも場を盛り上げるために使っていると明かしていましたね。小倉さんは『とくダネ!』の打ち切りで勇退となりますが、天達さんは後継番組の『めざまし8』に引き続き出演します。そこで注目されるのが“あまたつコール”の存続問題。司会を務めるのは主婦層の支持が厚い谷原章介さん(48)。いくら天達さんよりも年上とはいえ、クリーンなイメージが強い谷原さんが『あまたつー!』と呼び捨てにするシーンは想像しにくい。しかし、いきなり『天達さん!』と“さん付け”にすると、長年『あまたつー!』に慣れ親しんだ視聴者は違和感を覚えるかもしれませんし、また、小倉さんのやり方を否定しているとも捉えられかねません。まあ、天達さんも今やすっかり有名人。小倉さんの目的は達成されたので、無難に『次はお天気コーナーです』というコールになるのでは…」(テレビ誌ライター)
何はともあれ、新番組への出演継続で、改編の“嵐”を乗り切った天達気象予報士。その名を全国区にした“あまたつコール”が聞けるのも、3月26日が最後になりそうだ。
(石川ともこ)