ハンバーガーチェーン「モスバーガー」は約1000店舗にて毎月第2・第4金曜日限定でテイクアウト専用の高級食パンの販売に乗り出す。その名も「バターなんていらないかも、と思わず声に出したくなるほど濃厚な食パン」(1斤4枚入り税込600円)。3月12日より、予約販売を開始すると発表したが、《名前が長すぎ》《予約する際にちょっと恥ずかしいかも》などなど、戸惑いの声も少なくないようだ。
「同チェーンを展開するモスフードサービスによれば、『週末のちょっとリッチな“おうち朝ごはん”におすすめ』といい、『たっぷりのバターと卵に、生クリームだけでなく、さらに乳製品を加えており、何も塗らなくても濃厚でなめらかな食感を楽しめる』としています。モスでは今後も、テイクアウト需要の高まりを受けて、“自宅でも楽しめる”物品販売を強化していくことも明らかにしています」(ネットライター)
しかし、ネット上では《誰がモスバーガーで600円の高級食パンを買うんだ!?》《わりと高級食パンブームって落ち着いてきてるイメージだけど、今さらそこ狙うかな》など否定的な意見が多いのだ。
「モスは2018年に起きた食中毒騒動が原因で客離れが起こり、通期としては11年ぶりの赤字に転落するなど不振が続いていました。しかし昨年は、新型コロナウイルスによるテイクアウト需要で売上を大きく伸ばし、昨年11月と12月は既存店売上高がそれぞれ前年比123.5%、114.2%増になるなど絶好調だったのです。そうした機運を逃すまいと意外性のある高級食パンの発売に踏み切ったようですが、そもそもファーストフード店で高級食パンを買いたい人がどれだけいるかは未知数です。今回の高級食パンの長い商品名も物議を醸しているようですが、高級食パンの店は『街がざわついた』『くちどけの朝じゃなきゃ!!』『午後の食パン これ半端ないって』など変わった名前が多いことから、モスも乗っかったということでしょう」(経営コンサルタント)
やたらと長いネーミングのインパクトでは先達の高級食パンに負けていない。モスフードサービスの新戦略は吉と出るか凶と出るか。
(小林洋三)