ヤフオクで灰が取引される理由とは?「薪ストーブなら不純物も少なくて…」

「灰ほど多様な使い道のあるゴミはないですよ」

 と言われてもピンとこない。なので、まずは熱く自説を唱えるヤフオクウオッチャーの解説を聞こう。

「最もポピュラーな使い道としては、土壌改良や肥料として土に混ぜる。『ヤフオク』でも園芸カテゴリーで灰が売られています。他にも、融雪剤として灰を使用することもあります。効き目はイマイチでも環境に優しいので、注目を集めています。また、灰を水に入れて山菜と煮れば、灰汁抜きができます」

 他にも、囲炉裏や火鉢に敷く。色素定着・絹糸精錬など染め物への利用。さらに、陶芸をする人にしてみると釉薬として、灰は必要不可欠なのだとか。

「そのため、ヤフオクやメルカリでは灰の売買が行われています。5キロで1500円程度が相場になっています」(前出・ヤフオクウオッチャー)

 購入する人の目的はわかったが、それでもピンとこないのは売るほう。いったい家庭のどこから灰というゴミが出てくるのか。

「一番多いのは、薪ストーブを使用する人からの出品です。キャンプで出た灰だと食品のカスや土などの不純物が混じっていることが多いので好まれません。その点、薪ストーブの灰は不純物が少なく、人気があります。また、椿など特定の樹木から出た灰は高額になる傾向があります」(前出・ヤフオクウオッチャー)

 リビングの薪の炎で優雅に暖をとる人だけができるゴミマネタイズであった。

マネー