「コロナ感染0人」の地域を徹底調査!東京は島しょ部のみで千葉、神奈川は…

 冬場を迎え、これまで以上のハイペースで感染者を出している新型コロナウイルス。だが、12月7日現在、感染被害が特に深刻な首都圏でも未だ感染者0人という地域もある。

 まずは全国でもっとも多くの感染者を出している東京都。感染ゼロの自治体は、青ヶ島村、神津島村、利島村、新島村といずれも島しょ地域のみ。本土では奥多摩町や桧原村といった人口の少ないの西部の山間部でも少人数ながら感染者が確認されている。

 ただし、ほかの首都圏各県にはコロナの上陸を許していない自治体が複数存在する。埼玉県は群馬・長野と県境を接する小鹿野町、神奈川県は丹沢湖がある県西部の山北町が今も累計感染者は1人も出していない。

 そして、千葉県は房総半島にある御宿町、長柄町、鋸南町の3町。各県とも東京から50キロ圏と少し離れたエリアに集中しており、都心との人の行き来はそれほど多くない。なかでも御宿は首都圏屈指の海水浴場があることで有名だが、今年の夏は町内全ての海水浴場を閉鎖し、町営のウォーターパークも営業を断念したことが功を奏したようだ。

 それでも逆に、感染者を1人も出していないことで、「最初の感染者だけにはなりたくない」と願う住民は多い。神奈川県の山北町に住む40代の男性会社員は「小さな町だし、もし感染すればすぐに噂は広まるはず。後ろ指をさされ、学校では子供がいじめに遭うかもしれない」と恐れている。

 コロナ感染者やその家族に対する嫌がらせは全国各地で起きており、都市部より郊外や地方ほどその傾向が強いと言われている。実際、引っ越しを余儀なくされたケースもあるほどだ。

 コロナ問題について取材を続ける大手紙記者は、「感染したら重症化するリスクの強い高齢者にはヒステリックな反応を示す人もいる。テレビなどから得た偏った知識のため、偏見を持っているケースが多い」と指摘する。

 感染者が0人の土地に引っ越すのも選択肢のひとつとしてありかなと思ったが、そう簡単な問題でもないようだ。

(トシタカマサ)

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