「コロナ悪徳商法」の闇実態(3)失業者が詐欺グループ入り

 自身の商売を持続化することがままならないこともある。とりわけ休業を強いられ続ける飲食店では、キッチンカーなどを購入して「宅配」や「移動販売」に切り替える場合、地域によって名称は変わるが、新規事業開始にあたって助成金を利用できる制度がある。

「ヤクザと板金屋なんかが協力して、キッチンカーの改装費を300万円ぐらいの見積もりで申請すると、おおむね100万円の上限額を搾取できる。もちろんキッチンカーなんて用意しちゃいないよ。飲食店を経営してるように見せるため、実在する飲食店に名前を使わせてもらうんだ。店主の嫁や息子なんかが家族総出で移動販売を始めるテイにすれば、倍々ゲームで金が入ってくる」(X氏)

 経済産業省によると、持続化給付金の不正受給による返還済み金額は約150億円に上る(9月9日時点)。皮肉にも、救済措置が裏社会の懐を潤わせてしまう結果を招いている。

 さらには、典型的なオレオレ詐欺も〝コロナ仕様〟になっているという。

「もしもし。オレだけど、コロナで給料がなくなって‥‥。会社の金を使ってしまって困っているんだ。助けてほしい」

 老人が電話に出ると、孫が助けを求めてくる。よくあるパターンのように思われるが、コロナ禍でダマされる年配者が増えているというのだ。

「関東を中心に動いてる7人グループを知っている。ポイントは、ねだる金額を100万円以下にすることだって。〝会社の先輩役〟が金を回収しに行くんだが、電話した時点で所轄の警察を同時に監視する。少しでも動きがあれば連携して即中止だ。コロナバージョンになってから、成功率が7割だってな。400万円の借金を抱えた若いメンバーが、4カ月で返済できたってよ」(X氏)

 驚くべきことに、こうした犯罪に手を染める一般人が増える一方で、

「詐欺グループの闇バイト求人は、SNSで募集されていることが多いです。コロナ以前は学生など若い世代が中心でしたが、現在はコロナの影響で失業した30〜50代のサラリーマンも増えている。そういう人がスーツを着て金を受け取りに行けば、信用度が増してダマされやすくなったといいます」(石原氏)

 コロナ不況で詐欺に加担する者がいれば、状況を少しでも脱しようとしたあげく、「被害者」になってしまう者もいる。

「目先の金を得ようと安易に女性がパパ活を始めて、ヤリ逃げされているケースが今年に入って増えています。中にはシャワー中に免許証などから個人情報を確認されて、約束の金銭を求めると『バラすぞ』と脅されることもあるようです」(石原氏)

 コロナが終息しない限り、闇に紛れた悪徳商法は収まらないのだろうか。

【「コロナ悪徳商法」例】

「持続化給付金」偽装申請:“会計士”のデータ改竄でボロ儲けも手数料50%バック

「キッチンカー支援補助金」偽装申請:実在の飲食店をかたり移動販売に業態転換する支援金を搾取

「コロナで給料なくなった」詐欺:“コロナ禍で給料がなくなった孫”設定のオレオレ詐欺

「ウイルス殺す漢方」高額処方:感染者の不安を煽り“ノーベル賞ものの特効薬”を販売

「丸山ワクチン」販売詐欺:ワクチン接種3回目希望者に「ガン治療ワクチン」を売りつける

「空間除菌噴霧器」訪問販売:飲食店を絨毯爆撃式に訪問して効果不明の除菌器を販売設置

「ワクチン接種予約」代行サービス:「ワクチン予約」を代行するだけで対価として2万円請求

「自衛隊ワクチン接種」予約メール:突如届いたメールに載ったURLクリックからクレカ情報窃取

「格安ネット販売」送料詐欺:おうち時間生活の罠。150円で買ったものの送料が7000円

「パパ活」タダのり詐欺:援助金の約束反故の無料行為ばかりか個人データ強奪まで

*記載しているものは世に出回っている「コロナ悪徳商法」のほんの一部です

*「週刊アサヒ芸能」9月30日号より

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