元手タダ“家ゴミ→お宝化”計画(18)使用済みでも売れるテレカ

 20年前、全国に約73万5000台あった公衆電話が、今や15万台にまで減ってしまった。それ以上のスピードで姿を消しつつあるのが、テレホンカード。最盛期に比べると、生産数は13分の1にまで落ち込んでいる。
 
 だが、テレカ市場は現在も盛況だ。AKB48の人気メンバーのテレカなどは、軒並み1万円以上で取引されている。さらに、一昔前のアイドルともなればプレミアが付く。森高千里の雑誌懸賞テレカを10万円で買い取る業者がいるほどだ。
 
 アイドル系でなくとも、民営化前の電電公社時代のテレカに需要がある。デザインに関係なく、古くて数が少ないため、マニアが2万円を出しても欲しがるというのだ。ただ、そんな希少なテレカは所持していないという人もご安心あれ。
 
 テレカコレクターの男性がこう話す。

「どんなデザインでも、枚数がそろっていれば売れます。例えば、ヤフオクで50度のテレカ50枚(2万5000円相当)が2万円で売れたことがあります。これは金券屋の平均買取価格よりも高い。NTTの固定電話の料金を未使用のテレカで支払うこともできるので、2万円で購入したほうもお得というわけです」

 家の電話がNTTの回線ではなく、テレカが大量に余っている、そんな人は売り飛ばすべきだ。たとえ使用済みのテレカしか手元にないとしても、「使用済みの下呂温泉ご当地テレカが一枚130円で売れたこともある」そうだ。捨てるテレカなど、この世にないのだ。

マネー