最近では子供たちの「将来なりたい職業」の上位にもランクインしているユーチューバーなどに代表されるネット動画配信者。トップクラスなら1億円の年収があるとされ、ヒカキンやフワちゃんのように地上波のテレビ番組に数多く出演する者も増えている。
また、その一方で石橋貴明(とんねるず)や宮迫博之(雨上がり決死隊)、カジサックこと梶原雄太(キングコング)などのように知名度のある大物、中堅芸人が進出して成功を収めているケースも少なくない。
しかし、彼らのようにユーチューバーとして多額の収益を得ているのはごく一部。実際にはほとんどが広告収入すらろくに入ってこない三流以下の動画配信者たちだ。
「チャンネル開設から半年ほどで広告収入が入ってくるようになりましたが、月5000円がやっと。最初は副業になればと淡い期待を持っていましたが、これなら普通にバイトしたほうがよっぽど稼げる。機材やパソコンなど経費のほうが圧倒的にかかってます(苦笑)」
そう漏らすのは、何かに挑戦する「やってみた系」の映像を配信するユーチューバー歴3年の40代男性。それでも彼みたいに少額でも毎月広告収入があるのは恵まれているほうだ。
同じユーチューバーでも、あるジャンルのマニア向けのコンテンツを配信する30代の男性は、4年近いキャリアながら収入は未だ0円だという。
「何度かリニューアルしてみましたが今の番組のチャンネル登録者数は、立ち上げから1年ちょっと経ちますが、わずか50人足らず。広告収入を得るための条件すらクリアできません。始める前はもっと簡単に稼げると舐めていたけど、考えてたよりもずっと厳しい。まあ、動画配信自体は嫌いじゃないので続けていますが、これじゃ完全な趣味ですよ」
動画でお金を得るためのハードルは数年前よりも上がり、視聴数に応じた収益率は以前に比べて下がっているとか。後発の参入者ほど不利になっているようだが、アイデアやコンテンツの内容次第で人気チャンネルになっているケースが多いのも事実。
やはりYouTubeなど動画で稼ぐには相応の努力とアイデアが必要なのかもしれない。
(トシタカマサ)