新商品は「超大盛」の4倍!「ペヤング」売上を倍増させた“バズ戦略”とは?

 まるか食品は11月2日、「ペヤング超超超超超超大盛やきそばペタマックス」の先行販売をコンビニエンスストアで開始した。内容量は通常のペヤングソースやきそばの約7.3倍となる878グラムで、成人男性の必要摂取エネルギーの約2日分となる4184キロカロリー。もはやヤケクソとも思える商品展開だが、ペタマックスを発売した狙いはいったいどこにあるのだろうか。

「ペヤングは04年に通常の2倍となる『超大盛』(※写真)を発売すると、18年には4倍の『GIGAMAX』を発売。そして、今回が7.3倍となりました。なお、ペタマックスを作るためには2.2リットルのお湯が必要なる超デカ盛り商品で、パッケージには『絶対に1人で食べないでください』という注意書きがされているほどです」(フードライター)

 近年、ペヤングは新商品を次々と投入しており、今年だけでもすでに10種類以上の新商品を発売している。中には「チョコレートやきそば ギリ」や「スカルプDやきそば」「アップルパイテイスト」など唯一無二の“変わり種”も多く、一部では《いったい誰が食べるんだ》《ペヤングの無駄遣い》といった批判もあるが、実は14年の異物混入事件以前と比べて昨年の売上高は約2倍と絶好調なのだ。

「ペヤングが成功を果たしたのはバズ・マーケティングによるところが大きいでしょう。チョコレート味やアップルパイ味の焼きそばなんて売れるわけがないと思われるかもしれませんが、物珍しさからYouTubeやインスタグラムなどのSNSで『食べてみた』系の投稿が相次ぎ、またそれを観た人が『一回買ってみよう』と購入に繋がるのです。人気ユーチューバーが紹介すれば大きな宣伝効果がありますから、こうした変わり種系は広告費をほとんど使うことなく売上を伸ばすことが出来ますからね」

 今回のペタマックスも、早くも大食い系ユーチューバーが“食べてみた”動画を続々投稿中。まんまと戦略にハマっているようだ。

(小林洋三)

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