「テラスハウス」の番組キャラへの誹謗中傷で自死に追い込まれたとされている女子プロレスラーの木村花さん。5月29日、フジテレビの社長は文書で「今後、十分な検証を行ってまいります」と、番組作りに問題がなかったか改めて検証する意向を明らかにし、高市早苗総務相もSNSの制度改正について言及している。コロナと一緒にするのは失礼かもしれないけれど、彼女の死が時代をガラッと変えてしまうかも。
「木村さんの悲劇はすべてのワイドショーでも取り上げられていますね。木村さんがテラハに出演するたびに、彼女の番組内での言動に対して、毎日3ケタ以上の批判が集まったそうですから恐ろしいです。それもあって、芸能界では柴咲コウさんのように誹謗中傷や脅迫文を書くネットユーザーに法的処置も辞さないという流れが出ていることで、ネット上でも大きな変化が見られていると言います」(エンタメ誌ライター)
たとえば4月頃、筋トレ男性に対しての発言で炎上したタレントの小島瑠璃子。とにかく叩かれまくった印象で、最近もまだアンチコメントが集まっていたとか。ところがテラハ問題のあと、誹謗中傷ユーザーがごっそり消えたとのこと。また、人気ブロガーで作家のはあちゅうは元アンチの人物から謝罪の連絡まで受けたとか。
「訴えられるかも…となって急に怖くなった人が多いんですね。それはそれでいいことだと思いますが、逆に困っている、商売あがったりという逆の悩みを抱えてしまったタレントもいると聞きましたから、何だかなという感じも持ちました」(前出・エンタメ誌ライター)
そんな「何だかな…」の代表が、バラエティー番組での下品極まりない言動でSNS上では“悪しき人気者”の安田大サーカス・クロちゃん。その他には、ナルシストキャラでネットユーザーを煽っているNON STYLE井上裕介も挙げられるのだとか。
「クロちゃんなら『人としてサイテー』、井上さんなら『超キモい』と批判されて、ユーチューブなどの活動のPRにつながるという“SNS商法”が成り立っていたところもあるようですね。最近では辛口なコメントが激減して、子育てだけで炎上を煽ってアクセスを稼いでいる辻希美さんなどもそうかもしれません。誹謗中傷は絶対に許されることではありませんが、批判に関してはある程度辛らつでトゲがあったほうが他のフォロワーが盛り上がったわけです。もちろん、この急激な変化はヨシとしなければいけないぶん、心中は複雑かもしれません」(前出・エンタメ誌ライター)
加藤紗里のように、あえて炎上させようとツッパっているように見えるタレントもいるにはいるけど、時代の変化についていけないと自然に淘汰されるのかも。
でもやっぱり、いきなり尻尾を巻いて逃げたり、訴訟を恐れて謝罪するアンチの話を聞くと、木村花さんは相手にしなくてもいいぐらいの低俗な人のせいで人生を止めざるをえなくなってしまったということ。本当に悔しいとしか言いようがないかも。
(飯野さつき)