「誹謗中傷は罪ですから」玉川徹氏が力説も…直後に発した“ぼったくり蔑称”

「誹謗中傷というのは私たちとしても決して許されない。今後も厳正に対応してまいりたい」

 日本オリンピック委員会が8月5日に開いた記者会見で、日本選手団の尾県貢団長は、こう述べてSNSで横行する代表選手たちへの誹謗中傷を厳しく批判した。これを受けて翌6日放送のテレビ朝日系「羽鳥慎一 モーニングショー」で誹謗中傷問題を取り上げたのだが、元テレビ朝日社員でコメンテーターの玉川徹氏の発言が物議を醸すこととなった。

 番組では、柔道男子の永山竜樹選手の「選手は人生かけて戦っている。それをわかっていただいたうえで投稿していただきたい」というコメントを紹介。その後、話を振られた玉川氏は、「意識して傷つけようと思ってやっている人」に対して「罪ですから」と断罪。続けて「自分の正義でやっているとしても相手を傷つけてることをわかってやってるのであれば故意犯」としたうえで、「批判のつもりでやっている人もいるみたいだけど、批判と誹謗中傷がわからないくらいだったら投稿するなってことだと思うんですよ」と主張。「批判と誹謗中傷は非常に近いものだっていう感覚で『私は批判しているんだ』って言ってる人いるかもしれないけど、“死ね”とかいうのは批判じゃないからね」と釘を刺した。

 その直後、番組では、IOCの幹部が日本について「近い将来また冬季大会の開催地になるだろう」と述べたことを受けて、《日本がまた開催地に》がトレンドワード入りしたことを伝えた。タレントの長嶋一茂は、3年前の東京五輪を持ち出して「お金の問題がかなり不透明な部分で」と疑問を呈し、「お金の部分が納得して、国民にも、『こういうところにこう使ってます』『こういうふうに使ってます』って部分がちゃんと見せられないと、税金使ってるんだから、それはやっちゃダメだと思いますよ」と日本での五輪開催に異議を唱えた。その後、コメントを求められた玉川氏は「ま、あの~、バッハ会長、ぼったくり男爵って言われてましたよね。3年前にはね」と先制パンチ。「IOC側からすれば、ある種、批判を恐れずにいえば、ぼったくる側からすればまた東京で、日本でって考えるんだろうけど、ぼったくられる方は『もう…』っていうふうな感じでしょうね」と続けた。

「五輪選手への誹謗中傷問題を取り上げた直後に、玉川氏がIOCのバッハ会長を“ぼったくり男爵”の蔑称で呼んだことについて、SNSでは《ぼったくり男爵は誹謗中傷では?》《ぼったくり男爵は批判なのか誹謗中傷なのか》といったツッコミが殺到。2021年にワシントン・ポスト紙がコラムで『Baron Von Ripper off』とバッハ会長を批判したのが語源と言われていますが、直訳すると、『食糧を食い尽くす王族』。これを日本風にアレンジして『ぼったくり男爵』になったと言われ、2021年には新語・流行語大賞にノミネートされました。コロナ禍の中で東京五輪を強行開催した中心人物とはいえ、ここでは不適切な表現だったかもしれません」(メディア誌ライター)

 日本の「ぼったくり報道」がバッハ会長の耳に入らないよう、祈るばかりだ。

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