この資格でナンボ稼げる?(56)サウナ・スパ健康アドバイザー

 一昔前までサウナといえば中年男性の娯楽というイメージでしたが、最近は若い人や女性にも人気だそうです。昨年にはサウナをテーマにしたドラマ「サ道」(テレビ東京系)が放送されるなど、あらためてブームの盛り上がりを実感させられました。

 今回、ご紹介する資格「サウナ・スパ健康アドバイザー」を知ったきっかけは、今年1月1日に出演したラジオ番組。そこで共演させていただいたパーソナリティーの浪曲師・玉川太福さんと芸人のマグ万平さんが大のサウナ好きで、いろいろとお話をうかがっているうちに、とても奥が深い世界だと実感。「ならば‥‥」と、サウナに関する資格がないか探していたところ、この資格を知ったしだいです。

 サウナの歴史から入り方、心身への効果、さらには気分が悪くなった人への応急処置法などが学べるこの資格、例えばどんな問題が出るかというと‥‥。

〈問1〉サウナ発祥の地として知られ、各家庭にサウナが設けられていると言われる国は【1】ノルウェー、【2】フィンランド、【3】デンマーク、【4】スウェーデンのうちどこ?

〈問2〉サウナでは腰掛けるベンチが3段式(上段、中段、下段)になっていることも多いですが、一般的に上段の温度が90 ℃の場合、下段は何℃でしょうか? 【1】70℃、【2】90℃、【3】95℃、【4】100℃

 実際の問題はマークシート形式で出題されます。例題の答えは〈問1〉が【2】、〈問2〉が【1】となっています。

 受検方法は、公式ホームページ上で申し込むと自宅に問題用紙が送られてくるので、それを解いて返送すればOK。一緒に郵送されてくる公式テキストをしっかり勉強すればわりと簡単に合格できると思います。

「サウナは好きだけど水風呂が苦手」という人は多いのではないでしょうか。しかし、サウナと水風呂は切っても切れない関係。サウナから水風呂に入った際、肌の表面が温かい膜に包まれる感覚を「温度の羽衣ができる」、さらに、サウナと水風呂に交互に入って恍惚感を得ることを「ととのう」と表現しますが、前述したマグ万平さんにお聞きしたところ、「サウナ→水風呂→小休憩」を3回繰り返すのが、ととのえるコツだそうです。

 この資格に合格すると、サウナの健康効果に詳しくなるうえ、協賛のサウナ・スパでは料金が割引になるメリットも。お店によっては最大900円も安く利用できるようになります。

 ある記事によると、儲かっている施設の年間売上は7000万~8000万円、大規模なスーパー銭湯では10億円を超える繁盛店もあるそうです。

 空前のサウナブームで市場規模は今後も拡大が予想されます。多くのサウナ初心者に、ととのえる方法をレクチャーするサウナアドバイザーなんていう職業が、認知される時代はすぐそこまで来ているかもしれませんね。

鈴木秀明(すずきひであき)/81年生まれ。東京大学理学部、東京大学公共政策大学院を経て資格アドバイザーに。取得資格数は600

マネー