日本に電話が誕生してから、今年で150年。今や電話も、スマホ一台あれば十分と電話機を置かない家もあるらしい。
だったら、必要なくなった電話機はお宝にならないのか。ヤフオクウォッチャー氏はこう話す。
「例えば、オフィスのデスク上に置く電話機まとめて60台が12万4000円で落札されるなど、圧倒的に高額で売買されることが多いのは、残念ながら家庭用ではなく業務用の電話機です。でも、アンティークな置物として、赤い公衆電話が出品されると、驚くような高値で落札していくマニアもいますね」
ならば、一昔前まで家庭にあった黒電話ならどうだろう。ダイヤルをジーコ、ジーコと回し、電子音ではなくベルが鳴る、懐かしい電話機だ。十分にアンティークな置物になるはず。
「置物としてではなく、黒電話は現在の回線でも使用できるので、実際に使いたい人が落札することが多いです。だから、壊れているかどうかで価格も変わってきます。使用可能で昭和初期に作られた『3号黒電話』ならば、確実に2万〜3万円で売れますよ」(前出・ウォッチャー氏)
アサ芸編集部には最近まで黒電話があった。ダイヤルはなくハンドルを回すだけで印刷所につながるという代物。現在は未使用の黒電を売り飛ばせば‥‥。
「黒電? そんなもん捨てちゃったよ」
編集長の〝英断〟で忘年会の飲み代が泡と消えてしまったのだ。