ファッション通販大手ZOZOの前澤友作社長が窮地に立たされた。メディアは深刻な〝ZOZO離れ〟を連日のように報道しているが、復活の道はあるのか、それとも……。
1月31日の決算発表では、売上高や営業利益を大幅下方修正し、設立以来、初の減益を記録。中でも、無料で配布した採寸専用ボディタイツ「ZOZOスーツ」を軸にしたプライベートブランド(PB)戦略が大コケしたのが痛かった。しかも、割引戦略に不満を持つオンワードやライトオン、ザ・ノース・フェイスを展開するゴールドウィンなど大手衣料ブランドがZOZOから相次いで撤退するなど、深刻なZOZO離れも危惧されている。
「プライベートでは、女優の剛力彩芽との交際や、正月に企画した1億円のお年玉企画などでも話題となりました。また、バスキアの絵画を123億円で落札したり、10億円のバイオリンを購入したり、ド派手な買い物も注目を集めました。前澤氏なりに目的があってのことだといいますが、一部では本業よりも目立ち過ぎるといった批判があったのも事実です」(週刊誌記者)
さらに気になるのが、2月25日発売の「週刊現代」の記事。それによると、先の決算では減益でも136億円の黒字と発表したZOZOだが、専門家による試算では不良債権を加味すれば14億円の赤字だという。しかも資金繰りは急速に悪化しており、短期借入金が220億円に対し、現預金は82億円しかないというから事態は深刻だ。
「記事によると、決算発表の数日前の夜、前澤氏は都内のレストランで役員らと会合を開いた際、自身が所有する絵画や車を売れば、何十億の赤字でも解消できると語ったそうです。社長の私物を売却して赤字を解消する企業に未来は感じませんね」(前出・週刊誌記者)
それが事実であれば、心配になるのが前澤氏が2023年に予定している〝月旅行〟だ。昨年、前澤氏は使用する宇宙船の全9席、すべて予約している。
「すでに前澤氏は100億円以上の手付金を支払ったといいます。総額700億~1000億円かかるといわれ、残りは安く見積もっても600億円。このまま本業の業績が低迷し、私財を注ぎ込むとなれば、月旅行の残額支払いも相当苦しくなるはずです」(前出・週刊誌記者)
月旅行まで、あと4年。本業で腕の見せどころだ。
(石田英明)