“最下位独走”横浜F・マリノスが消滅の危機! 経営難・日産「大リストラ」の大波

 明治安田サッカーJ1第14節(5月14日・日産スタジアム)で横浜F・マリノスが今季好調の柏レイソルにホームで0−2の完敗。これで9戦未勝利が続き泥沼の5連敗。J1の20クラブ中、最下位独走状態に突入した。

 15日は、1993年に始まったJリーグ開幕の日だった。横浜は32年目のJリーグで1度も2部降格がないのだが、「今の成績ではいけば9月にも降格が決まります。もちろんJリーグ最速ペースの降格になる」(Jリーグ担当記者)。攻撃陣はブラジル人頼み、日本人選手編成もクラブの「顔」がいない状況など、フロント陣の失態が低迷の大きな要因だが、嘆いてばかりはいられない。

 最大の危機は親会社・日産自動車の経営難である。日産のエスピノーサ新社長が13日、27年度までに日本を含む世界7工場の閉鎖、2万人規模の大リストラを公表した。「工場は国内の完成工場も対象に入る」としており、そのほどんとがマリノスのホームタウンである神奈川県に集中している。

「日産はマリノスの責任企業として年間10億円規模のスポンサードをしています。今の成績はもちろん論外ですが、J2に降格すれば大幅減額になるでしょう。そればかりか、日産がマリノスを売却する動きも間違いなく出てきます」(古参のサッカー記者)

 ちなみに今季好調の鹿島アントラーズは、2019年にフリーマーケット大手の「メルカリ」が16億円で経営権を取得した。相場からして、あまりにも安すぎる衝撃的な売却額だった。

「日産スタジアムのネーミングライツ権(総額6億円)も来年2月に契約満了を迎えます。契約は21年に更新されたのですが、日産が経営再建の最中ということで初めの3年は年間1億、残り2年を1.5億円と異例の“分割”払いです」(前出記者)

 胸スポンサーばかりではなく、スタジアムからも日産のロゴが消える日が来るのか。

(小田龍司)

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