【実食レビュー】かつやの「中華ざんまい丼」は回鍋肉・油淋鶏・海老チリが一度に楽しめる夢のメニューだった! 

 ひとりで中華料理店に行ったとき、あれもこれも注文したいけれど、そんなに多くは食べられない…。そんな悩みを解決するメニューを、なぜか“とんかつ専門店”の「かつや」が、4月25日から期間限定で販売開始したということで、さっそく食べに行ってみた。

 かつやが提案する“もう迷わない中華飯”、その名も「かつやの中華ざんまい丼」(979円=税込)は、丼ぶりに回鍋肉、油淋鶏、海老チリという中華を代表する3品が盛り付けられている。見た目からしてワクワクさせられる、まるで大人のお子様ランチのような、夢が詰まった一品に仕上がっているのだ。

 回鍋肉は、キャベツと豚バラ肉というシンプルな構成。甘辛いタレがたっぷりとかかっているが、辛さは控えめで、豆豉や甜麺醤といった甘みを強く感じられる味わいになっている。キャベツのシャキシャキ感や豚バラ肉の旨みもあって、非常にご飯が進む味わいだ。

 油淋鶏は、チキンカツに甘酸っぱいネギダレがかけられ、揚げたてのカツと刻みネギの食感の違いもアクセントになっている。お酢の爽やかな酸味が食欲を増進させ、鶏肉の旨みを引き立てつつ、さっぱりと食べられるので、こちらもご飯が進まざるを得ない。

 そして、海老チリはというと、海老フライにチリソースをかけただけのように見えるが、ちゃんと中華の海老チリらしい味わいになっているから不思議だ。海老とチリソースが衣によって隔てられているためか、海老の旨みがかなり強く感じられる。1本が非常に大ぶりで、贅沢な海老チリを味わっている気分になれ、間違いなくご飯が進んでしまう。

 この商品、とにかくご飯が進みまくること請け合いだ。回鍋肉の甘み、油淋鶏の酸味、海老チリの辛さと、三者三様の味わいの違いがあるため、三角食べの無限ループが止まらず、気付いたときには丼ぶりは空になっているのだ。

 かつやは、なかなかチャレンジングな限定商品を販売することが多く、賛否両論分かれるメニューも少なくないイメージだが、こちらは、そもそも中華料理が苦手という人以外であれば、誰にでもおすすめしたくなる一杯となっている。

(小林洋三)

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