ラーメン店の夏の風物詩といえば冷やし中華だが、近年では、それに負けじと市民権を得つつあるのが「つけ麺」だ。麺をしっかりと冷水でしめてから提供されるため、清涼感や、つるつる・しこしこした食感も人気の理由となっている。
丸源ラーメンでは、そんなつけ麺の新作「霧島黒豚使用 和風肉つけ麺」(税込1045円)が4月10日より期間限定で販売開始されたということで、さっそく食べに行ってみた。
同商品は、「霧島黒豚」という高級ブランドポークを使用していながら、価格は1000円ちょいというコスパの良さも魅力の一つ。また、麺の上には黒豚のほかに紫たまねぎ、海苔、青ネギもトッピングされており、見た目にも色鮮やかで涼しげだ。
まずは“オンリー麺すすり”をしてみると、氷水でしめられているのか、麺自体がかなりヒンヤリとしていて、中細麺でありながらしっかりとした弾力があり、ツルシコを超えるプリパツな食感となっている。
つけ汁は、しっかりと酸味が効いていて、出汁の風味も強め。節系の旨みやほんのりとした甘みも感じられ、醤油のキリッとした味わいもあり、まさに「和風テイスト」に仕上がっている。
さらに、つけ汁には背脂のような、あるいは挽肉のようなものが浮いており、白ごまの香ばしい風味も効いていて、ただ“さっぱり系”に留まらない、しっかりと食べ応えのある絶妙なバランスとなっている。
そしてウリの一つである霧島黒豚は、バラ肉が使用されており、非常に肉質が柔らかく、脂の甘みもしっかりと感じられる仕上がり。つけ汁にくぐらせていただくと、肉の旨みと酸味の華やかさが合わさり、まるで高級しゃぶしゃぶを食べているかのような贅沢さだ。
これなら、食欲がないときでも無限に食べられそうだが、欲を言えばもう少し肉の盛りが多ければ嬉しかった、というのが正直なところ。
紫たまねぎや青ネギは、シャキシャキとした食感が爽やかで、海苔の磯の香りもつけ汁との相性が抜群。より一層、和風の印象を強く感じさせてくれる。
麺の量は200g以上はあるだろうか。なかなかのボリューム感なので、卓上にある「どろだれラー油」で辛味を加えたり、揚げにんにくを加えてザクザクした食感とパンチを楽しむのもおすすめだ。
たっぷり麺を食べても、すっきりとした食後感でまったく重さを感じさせない。暖かくなるこれからの季節にぴったりな一品といえるだろう。
(小林洋三)