大阪万博で勃発「飛田新地VSインバウンド」仰天攻防戦!(2)売上額の半分が外国人客の店も

 インバウンド増イコール飛田の集客増とは必ずしもならない。本気の遊び目的ではなく、冷やかしや観光は商売にならないからだ。

「日本人客はコロナ禍以降、大きな回復をしていない」(在阪ライター)

 その分をインバウンドで埋めるのは理にかなった話で、取り込みに積極的であることは、飛田の街に英語表記のマップや外国紙幣を日本円に両替できる外貨両替機が設置されていることからもうかがえる。

「大阪万博も会場内はキャッシュレスであるし、海外ではそれが日常。だから飛田でもスマホ決済でと考えるのだろうが、飛田は現金払い。また、冷やかしで来たのに女の子を見てムラムラとして、咄嗟に日本円が必要になる人もいる。かなり重宝されているようだ」(同)

 トランプ大統領の報復関税ではないが、料金システムは日本人とは異なる設定だ。杉坂氏が言う。

「日本人は1万1000円~、外国人は1万6000円~と提示させていただいています。すでに売り上げの半分が外国人という店が珍しくなくなっています」

 金額差の理由には、外国語表記の看板や、外国語ができる警備員を配置したコストが予想以上にかかっていることがあるらしい。

「インバウンドを受け入れるのは、店というより女の子自身の判断になります。現在、飛田では160店が営業していますが、どれくらいの店舗が受け入れているか、集計はされていません。ただ、日本人客だけで十分な売り上げがある女の子はかなり少ない。『外国人は無理』と言っていては、この街では生き残れない状況になっているんです」(杉坂氏)

 現在は1店に3人ぐらいの出勤が目安になっているというが、インバウンド対応を考えれば、店側は出勤できる女の子を4人以上は確保したいはずだという。

(つづく)

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