農林水産省がブロッコリーを「指定野菜」に追加することが明らかになり、大きな話題となっている。指定野菜に新たに追加されるのは、1974年の馬鈴薯(じゃがいも)以来、実に半世紀ぶりとなるが、なぜここまでブロッコリー人気が高まっているのだろうか。
「指定野菜とは、野菜のうち特に消費量の多いものを国が定めるもので、キャベツやトマト、にんじんなど現在は14品目が指定されています。農水省によると、2022年のブロッコリーの出荷量は15万7000トンで10年前より約3割も増えていることから指定が決まったといいます。なお、指定野菜に選ばれると、価格が下落した場合に来年も野菜を作れるよう農家に安くなった分をフォローする補助金制度が適用されます」(社会部記者)
主婦向けのWEBメディア「SHUFUFU」が今月18日に公開したアンケート調査によると、よく使う冷凍野菜のダントツ1位はブロッコリーで、2位のほうれん草にダブルスコアを付けての圧勝だった。ここまでブロッコリーが人気になった背景には筋トレブームがある。糖質が低く、タンパク質を多く含むブロッコリーは筋肉増量に効果的として、健康志向が高まったコロナ禍以降特に人気となっているのだ。
「ブロッコリーは筋トレする人が食べるイメージがありますが、実は筋肉をつくる以外にも様々な効果があります。ブロッコリーはビタミンA・C・Eを多く含んでいるため免疫力のアップをもたらし、風邪やインフルエンザ予防にも効果があります。また、食物繊維も多いので、便秘や肥満予防の効果もあり、ブロッコリーに含まれるスルフォラファンはがんの予防にもつながるとされています。他にも認知症のリスク低下の効果などもあるので、筋トレをせずともぜひ食べてほしい野菜なのです」(栄養学アドバイザー)
指定野菜に追加されることで、今後さらにブロッコリーの消費が増えそうだ。