16年前の出来事を覚えているだろうか。新型インフルエンザが世界で大流行し、第45回衆議院選挙では民主党が圧勝して政権交代がおこなわれ、世界的スーパースターであるマイケル・ジャクソンが亡くなった。そんな2009年に販売終了した日高屋の「とんこつニラ南蛮」(650円=税込=以下同)が、3月28日より期間限定で復活を果たした。
当時はまだ20代で、日高屋に入ったことすらなかった記者。16年以上前に発売されていた同商品を懐かしく感じるのか、それとも新しいと感じるのか…。半チャーハンとのセット(940円)で注文してみた。
「とんこつニラ南蛮」は、日高屋のとんこつラーメンに辛みの強い本場のニラキムチをトッピングしたシンプルな一品。麺とスープ、そしてニラキムチをただひたすらに味わうというストロングスタイルだ。とんこつスープは強い旨みがありつつも口当たり爽やかですっきりといただけるが、ニラキムチを溶かしていくと白濁スープがオレンジ色に染められていき、ピリッとした鮮烈な辛さが加わる。
中細ちぢれ麺はスープにしっかりと絡み、ニラキムチと一緒にいただけば麺のモチモチとニラのシャキシャキという歯ごたえの違いが実に小気味いい。ニラキムチはニラ独特の少しクセのある味わいや、コクと刺激的な辛さのあるキムチのタレが相まって、ヤミツキに
なお、日高屋のチャーハンはわりとあっさり系なので、パンチの効いた「とんこつニラ南蛮」のスープと一緒にいただくとちょうど良いバランスになる。セットのチャーハンのは量が少なく思えたが、チャーハンとスープを交互にいただきながら完食すると、しっかりとお腹いっぱいになれた。
16年ぶりの復活とはいえ古臭さは微塵も感じず、むしろ麺とニラキムチで攻めてくるシンプルさは新鮮に思えた。
(小林洋三)