4月13日より開催される大阪・関西万博には、滋賀県や三重県、千葉県、富山県など、いくつかの県が出展を決めているが、鳥取県もその1つだ。
鳥取県は、県の魅力をPRするために、来場者に鳥取の観光名所である「鳥取砂丘の砂」の感覚を楽しんでもらおうと、ブースの床に実際の「砂丘の砂」を用意する。ところが、その砂の量は計10トンにもなり、約10センチの厚さで敷き詰められるというのだ。
確かに鳥取県といえば、鳥取砂丘を思い浮かべる人も多いだろう。日本の数ある観光名所の中でも一、二を争う知名度の高さもあり、まだ訪れたことのない人にとっては、砂の感触を肌で感じられるいい機会になるかもしれない。
ただ、鳥取砂丘は「自然公園法」に基づき、砂丘内の砂の持ち出しが禁止されており、違反者には、6カ月以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられる。また万博閉幕後の砂の再利用方法について、鳥取県ではアイデアを募集する予定と報じられているものの、そもそも万博の出展を理由に例外を認めていいのか、という指摘もある。実際、この出展には、以下のように呆れる人が相次いでいる。
《さすがに笑うわ。砂の輸送費はもちろん税金だよね》《なんの変哲もないただの砂だろ(笑)》《鳥取砂丘って現地で感じる風とか風景を含めての魅力だろ》
鳥取県は中国地方の5県の中でも万博に最も多額の予算を組んでおり、関連経費として4億800万円を盛り込んでいる。万博に対する並々ならぬ意気込みは感じるものの、果たしてこの出展は成功するのか…。
(ケン高田)