いよいよ4月に開幕する大阪・関西万博。現地では連日重機がフル稼働し、パビリオンの建設が急ピッチで進められており、日に日に開幕への機運が高まっている。
開幕を間近に控え、万博協会では会場内の「ルール」を公開。火薬類や危険物などのほか、酒類全般、ビン、缶類の飲料の持ち込みを禁止し、マイボトルや水筒を推奨している。
そんな中、万博協会は1月31日になって、今度は出店者側や営業施設に対し、レジ袋の配布を原則禁止することを決定。使い捨てのレジ袋をなくし、プラスチックごみを減らすことは時代の潮流とはいえ、有料での販売も禁止されることから、来場者はマイバックを持参する必要が出てきた。
すでに一部からは「もはや罰ゲーム」「会場でエコバッグを売るシステムか」「来場者の利便性を一切無視。誰が行くんだよ…」などといった声が相次いで上がっており、非難轟々だ。
そもそも、万博終了後の各種施設を解体した際に発生する膨大な量のゴミを考えたら、レジ袋の販売を禁止することにどれだけの意味があるのか。またドリンク類についても、マイボトルや水筒の持参を推奨しているものの、悪意を持つ者が中に可燃性液体が入れたりすると、むしろ危険性が高まる可能性もあるというのは考え過ぎだろうか。
大阪万博では大阪府が府内の子どもたちを学校単位で無料招待する事業を進めているが、引率の難しさや熱中症の不安があることなどを理由に、ここにきて参加を見送る学校や自治体が相次いでいる。それ以前にも、全面キャッシュレス化の導入で会場内では現金が使えないため、「小学生にPayPayなどを作ってもいいものか」と、多くの保護者が戸惑いを見せている。その上さらに水筒やマイバッグ必須となったら、「もう行かなくていい」という声がさらに大きくなりそうだ。
実行委員会のちぐはぐなアナウンスが、来場者数の減少に拍車をかけなければいいが…。
(ケン高田)