昭和で数えりゃ、今年は100年目! というわけでシリーズ昭和は名画座のごとく2本立て上映が決定! まずは、「青春とはなんだっ」と答えのない問いを求め、汗かきべそかき必死で這いずり回ったあの頃、一服の清涼剤のごとく憧れのマドンナがいた「学園ドラマ」の世界にタイムスリップ!
昭和のテレビに欠かせないのが青春&学園ドラマだ。昭和ドラマが大好物の道頓堀プロレスリングアナ・マグナム北斗氏が口角泡を飛ばす。
「紀比呂子の『アテンションプリーズ』、岡崎友紀(71)の『おくさまは18歳』、麻田ルミの『おさな妻』は見てたね。あと、当時ボウリングブームで新藤恵美の『美しきチャレンジャー』(71年)もよかった。その新藤恵美が、76年公開の『沖縄やくざ戦争』(東映)では風呂に沈められてしまうのには泣けたよ」
まさか美人ボーラーが違うタマを転がすことになるとは‥‥。70年代から80年代中盤まで、若者向けの30分ドラマが満載だった。
芸能ジャーナリストの城下尊之氏は「─18歳」で大ブレイクした岡崎の結婚騒動を振り返る。
「熱しやすく冷めやすいアイドル的な人気でした。78年、新郎側に大反対されていたソニー創業者の御曹司との結婚を強行したけど、2年ちょっとで離婚。一連の18歳シリーズのイメージが強すぎて、結婚後はもう第一線で活躍することはありませんでした」
大人気アイドル女優と世界的な大企業の御曹司の結婚式にもかかわらず、列席者はわずか20人。新郎の父・盛田昭夫会長の姿もなかった。
落語家の立川雲水氏は岡崎を見るたびに思い浮かべる有名人がいるという。
「これはこの世界に入って聞いた噂話なんですが、『─18歳』直後、岡崎さんは大御所タレントとの結婚話が持ち上がったそうです。岡崎さん側はもう少し仕事をさせたかったみたいで破談となってしまった。後にその大御所タレントは18歳の女子大生と結婚。本物の“おくさまは18歳”を手に入れたという‥‥」
これぞ昭和芸能史奇譚というか、不思議な取り合わせである。
「青春ド真中!」(78年)では型破りな産休補助教師のバクダン(中村雅俊)と対立しつつひかれ合うビックリマークこと英語教師のあべ静江(73)が人気を博した。あべとの因縁を城下氏が述懐する。
「若い頃は、得も言われぬぐらいきれいだった。カッコいいけどアウトローな男と付き合ってたんですよ。『これがあべ静江の婚約寸前の男!』的な週刊誌の記事で。その男はスッポンポン、局部に十字架でモザイクかけられてるひどい写真が出た。すでにこの男とは大喧嘩したという情報を彼女に当てたら『あんた、どこの人? 名刺ちょうだい!』とすごく怒って。あれは図星だからキレたんですよ」
大ヒット曲「みずいろの手紙」の頃と比べれば、ウエイトは増したが、今でも通販番組などで現役活動中だ。
(つづく)