退職代行「モームリ」で依頼が過去最高…“正月病”で会社を辞めるのはアリなのか

 多くの職場で仕事始めとなった1月6日、退職代行サービス「モームリ」に寄せられた依頼件数が過去最多を更新したことで大きな話題となっている。特に今年は9連休と例年より年末年始の休みが長かったことも原因とみられる。

「モームリの公式Xによると、これまで1日の退職代行依頼の最高は180件だったそうですが、1月5日時点で予約が199件に達し、6日には依頼が256件に達して過去最高を大幅に更新したといいます。退職の理由としては、『職場で倒れ、点滴を打ったあとに働かされた』『しんどくても人前だと元気を装ってしまい相談できなかった』といったものがあったそうで、長期休暇を経たことで再び出社するハードルが高くなったと考えられます」(社会部記者)

 年末年始の休み明けからモチベーションが上がらず、うつ状態になることを正月病ともいう。年末に仕事量がピークを迎え疲労が蓄積する中、クリスマスや忘年会、新年会、帰省などのイベントが重なり普段とは違った生活リズムになることで、心身に大きな負担を抱えメンタルに不調が生じるのだ。

「転職や働き方の情報を発信する『キャリアバイブル』が実施したアンケート調査では、年末年始の長期休暇で休み明けに出勤するのが面倒になった経験があると回答した人が7割超だったといいますから、いかにメンタルを維持するのが難しいかが分かると思います。正月病を正月ボケだと軽く考える人もいますが、こじらせてしまうと慢性的なうつ病になるなど深刻な状況を招く可能性もあります。ですから、どうしても休み明けに仕事に行きたくないのであれば、メンタルを壊す前に休暇を取るか、思い切って辞めてしまうのも選択肢の一つです」(健康雑誌ライター)

 なお、給与明細を買い取って公開する「給与明細買取屋さん」によれば、「退職代行を使って会社を辞めるような根性がない人はその後苦労すると思いきや、意外とホワイト企業に入れたという人が何人もいます」というから、ご参考まで。

(小林洋三)

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