毎年のように繰り返される物価や公共料金の上昇。庶民の生活を圧迫し、節約しようにも食費が値上がりしているため、それも難しい。
ならば“野菜を自分で育てればいい”と、家庭菜園を始める人が増えている。近くに農園がなかったり、いきなりの畑作業はハードルが高いと思う人には、より簡単な室内でのプランター栽培なども人気だ。
ただ、よくあるのが、土やたい肥、苗など初期投資に思った以上にお金がかかってしまい、あまり節約にならないというパターン。趣味として行うならともかく、食費節約が目的なら意味がない。そんな中、注目を集めているのが再生栽培だ。
「再生栽培とは、普段捨てている野菜の切れ端を使った栽培方法です。リボーンベジタブルとも呼ばれ、費用をかけず、生ごみも減らせるとして注目されています。基本的に水耕栽培なので気軽に始められます」(生活情報誌編集者)
ちなみに再生栽培可能な野菜は、豆苗、キャベツ、ブロッコリー、ニンジン、大根、レタス、玉ねぎ、長ネギ、小松菜、水菜、にんにく、アボカド、チンゲンサイ、サツマイモ…と種類は豊富。いずれも生命力が強いため、栽培の手間はほとんどかからない。
「オススメなのは豆苗。切り落とした根部分を水に浸すだけ。1週間から10日程度で収穫が可能です。ニンジンや大根などの場合、葉の部分をベビーリーフとして食材に使うのですが、こちらも2~3週間で育ちます」(同)
タッパーやトレイ、小皿など容器は家庭にあるものが使え、失敗して腐らせてしまっても苗や種を購入したわけではないので懐も痛まない。なお、どの野菜も無限に再生できるわけではなく、種類にもよるが1~3回が目安となる。
それでも野菜の購入頻度が減るなら家計的にも大助かり。試してみる価値は大いにありそうだ。