相変わらず「デカ盛り」や「大食い」が人気になっているテレビ業界。大食いの代名詞となっているギャル曽根が、今でも第一線で活躍しているのだから、その人気は根強いと言えるだろう。
さらに最近は、大食い系グルメ漫画「ドカ食いダイスキ! もちづきさん」が大ブレイクしている。
同作品は、隔週刊漫画誌「ヤングアニマルZERO」と、サイト「ヤングアニマルWeb」にて連載されている。主人公の女性会社員・望月美琴が、血糖値を急上昇させる快楽にハマり「ドカ食い」を繰り返すというもの。あまりの食べっぷりの良さが、毎回大反響を呼んでいるのだ。
愛読者からは「ドラマ化」を求める声が相次いでおり、具体的に「ドカ食い描写を忠実に再現する」「原作に存在しない恋愛要素を入れない」といった注文も。一方、「『作中での食事は専門医の指導のもと、出演者の健康に配慮して行われています。また、現実に高カロリーメニューを大量に摂取すると健康を損なうおそれがあります』というテロップ表示は必須でしょ」などといったアドバイスまで行われている。
もっとも、いくらファンの強い要望があっても実写ドラマ化はかなり難しいという。一体なぜなのか。
「現在ドラマ業界では、ドカ食いや早食い系の作品は封印されている状態です。2000年7月から9月にかけて、日本テレビ系列の土曜ドラマ枠で放送された草彅剛主演のドラマ『フードファイト』は、主人公のセリフ『俺の胃袋は宇宙だ!』が話題になり、最高視聴率21.5%を記録する大ヒットになりました。その後もスペシャル版が2回制作されましたが、2002年に愛知県の中学生が給食中にパンの早食い競争をし、喉に詰まらせて死亡した事故が起きて以降は、再放送はおろかDVD化やネット配信もされず、事実上の“封印作品”になっています。今、『もちづきさん』をドラマ化したら話題になることは間違いないとはいえ、恐らく実現は難しいでしょうね」(テレビ誌ライター)
漫画の中では、もちづきさんが大盛り料理を目の前に「さすがに、この量は死の影がちらつくけど…。でも…大丈夫!」などと自分に暗示をかけるようなシーンが登場する。もしドラマで役者が同じセリフを喋ったら、クレームの嵐になるのは間違いないだろう。
ドラマ化のためには、いくつものハードルを乗り越える必要がありそうだ。
(ケン高田)