ロッテからポスティングシステムでメジャー行きを目指す佐々木朗希は、一体どこの球団に行くのだろうか。交渉期間は来年1月23日午後5時(日本時間24日午前7時)まで。
「交渉解禁から20球団以上が接触してきたといい、すでに佐々木本人は渡米。直接話を聞く予定です」(MLB担当記者)
ドジャースとの間には“密約説”が根強くあるが、佐々木の代理人ジョエル・ウルフ氏は「その話はすべて言いがかり。密約と報じられているのはすべて虚偽だ」と断言。それでも移籍先の有力候補とされているのだが、対抗の一番手とされているのがパドレスだ。
「パドレスのプレラーGMは、MLB関係者の中でも随一の日本通として知られる。球団は日本ハムに春季キャンプの球団施設を提供し、結局はフラれてしまったものの長期間にわたって大谷翔平を獲得候補としてリストアップしていました」(日本ハム担当記者)
そんなパドレスへの佐々木の入団のカギを握る人物がいる。日米通算で201勝をあげた野茂英雄氏だ。
「野茂氏は2016年からパドレスの育成、編成そして環太平洋地域の事業展開のアドバイザーとして在籍している。昨年にはロッテのキャンプも視察し、生で見た佐々木についてMLBで通用するのか問われると『大丈夫!そんなもんみんなわかっていますよ』と太鼓判を押していました。しかもこの時、野茂氏は佐々木にフォークボールの握りを伝授しているんです」(ロッテ担当記者)
“野茂フォーク”は、親指と薬指でボール下側を支え手首をロックしたまま、人差し指と中指の間からボール抜いてスピンをかける独特なフォークボールだ。
「これにより速球とフォークがほぼ同じスピード出てくる。この野茂フォークこそが米国で大活躍ができた理由です」(夕刊紙記者)。
プレラーGMは、パドレスに在籍するダルビッシュ有、松井裕樹を佐々木獲得の交渉の席に同席させる可能性を示唆しているが、最終的に野茂フォーク伝授の関係が決定打となるかもしれない。
(小田龍司)