松屋「煮込みビーフシチュー」を食べたら肉は◎、ドフィノワーズで評価が分かれそう…

 牛めし・カレー・定食・その他丼の「松屋」は、11月26日から「煮込みビーフシチュー」(税込1130円)の販売を開始した。昨年も発売され、“冬のごちそう”メニューの定番になりつつある同商品。今年はフランスの郷土料理であるジャガイモグラタン「ドフィノワーズ」を松屋流にアレンジして添えているとのことで、食べに行ってみた。

 さっそく店で注文したのだが、提供された「煮込みビーフシチュー」は公式ホームページで見たものと少々違う。写真ではシチューに生クリームがかけられているが、実物にはかけられておらず、牛肉2切れにニンジン2個にドフィノワーズ1個と昨年に比べて具材も少なく、全体的にスカスカな感じが否めない。まぁ、それでも美味しければ問題はないのだが。

 まずは、シチューをスプーンですくっていただいてみると、デミグラスソースのコクや甘みに加え赤ワインの酸味が強く感じられ、肉や野菜のエキスも溶け込みかなり濃厚。しっかりと旨みのあるクオリティの高い味わいに仕上げられている。さらに、牛肉は中までシチューの味が染み込み、トロトロに溶けるように柔らかい。牛肉本来の味もしっかりと感じられ、一つひとつ食べ応えもある。ニンジンも柔らかく煮込まれていて、甘みも強く引き出されている。

 と、ここまでは良かったのだが、問題はドフィノワーズ。冷蔵庫に入っていたものを直前に出して、バーナーで炙ってシチューに入れたという感じで、これだけ中が冷たい…。ひと口であっという間になくなってしまうし、これなら普通にカットしたジャガイモを2つ煮込んで提供してくれた方がはるかに満足度は高かっただろう。

 ビーフシチュー、牛肉、ニンジンは◎だが、ドフィノワーズ、ボリューム感は「?」が付くというのが記者の正直な感想。1130円出して贅沢感を求めて食べに行ったら少しガッカリしてしまうかもしれない。ご飯を大盛りで頼む場合はシチューが足りなくなる可能性が高いので、サラダも付いた「煮込みビーフシチュー定食」(税込1190円)の方を注文することを強くオススメする。

(小林洋三)

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