9月15日の中日戦(東京ドーム)で、3年ぶりの“中4日”登板を乗り切った巨人の菅野智之。チームは6-3と勝利したが、5回3分の2を10安打3失点、93球という内容で自身に勝ち星はついていない。
6回に2失点を喫して降板した際には観客から大きな拍手が起き、「粘りながらの投球ができた」と本人も満足気だった。ただ、5回のピッチングでは二死一塁の場面で一塁を守っていた大城卓三が緩慢プレーにより内野安打を許した際、菅野は打球方法を指差して「お前が取れるボールだろ!」と言わんばかりに露骨にイラつく表情を見せていた。
「そもそも大城の本職は捕手。しかも、この試合では坂本勇人が体調不良で欠場したことによって急遽、出場が決まった経緯がある。菅野の大城に対する“上から目線”の態度は東海大時代の後輩で自主トレも一緒に行う関係性からですが、事情を考えれば感情を出す場面ではない。一歩間違えればチーム崩壊のスイッチが入る行為だけに、菅野も試合後、反省の弁を述べていましたね」(夕刊紙記者)
ただ、中4日の登板は菅野にとってヒヤヒヤで、相当ピリついていたことは間違いない。
「巨人OBからは『日本シリーズのような短期決戦の采配だ』と、34歳の菅野の酷使には疑問の声も聞こえてきます。阿部監督は菅野の降板の際、マウンドで『大城を一塁で使ったのは僕のせいなので申しわけない、と言った』と謝罪したことを告白していましたが、菅野にソッポを向かれればV奪還どころの話ではなくなるだけに、最大限に気を使っている。一方で大城のその後の不甲斐ない打席には『精神力の弱さを露呈したね』などとフォローもなくバッサリですからキツイですよ」
菅野酷使の負のスパイラルが、あちこちに出ている。
(小田龍司)