「こういう輩を許しておいてはならない」。7月2日、東京都足立区で行われた都議補欠選挙の応援演説で自民党の河野太郎デジタル相が放った言葉が物議を醸している。
同日配信の「読売新聞オンライン」によると、聴衆の男性が河野氏らにスマートフォンを向け、「裏金を説明しろ」などと発言。これに対して河野氏は冒頭の言葉を放った後、「人がしゃべっているときに大きな声を上げる。選挙にも、国の未来をつくることにも何の役にも立たない」と断じたという。
立憲民主党の小沢一郎衆院議員は3日更新のXでこの記事を貼り付け、「裏金問題に反省するどころか逆ギレ。キレたいのは国民」とバッサリ。ネット上でも《許してならないのは裏金議員》《河野のような輩を許してはいけない》《聞こうともしない「ブロック太郎」が言うな》と河野氏をバッシングする声が相次いだのだ。
裏金問題とはもちろん、自民党派閥が開催した政治資金パーティー収入の一部を政治資金収支報告書に記載することなく、裏金として国会議員にキックバックしていたこと。安倍派、二階派の計39人が処分されたが、党総裁の岸田文雄首相の処分は見送られた。河野氏は2024年3月、閣議後の記者会見で裏金問題について「領収証を出せないものについては所得税を試算して、しっかり加算税もつけて、国に返納してケジメをつけるのも一案だ」と発言している。
「足立区での応援演説でも裏金問題について何らかの発言をしていれば、展開は違ったかもしれません。結局は3日、『言葉の選び方は慎重にしなければいけない』と釈明していた河野氏ですが、ちなみに輩は“ガラの悪い連中”という悪い意味で使われているものの、基本的には“同類の者たち”“仲間”を意味する言葉。Xでは自身に都合の悪いポストをするユーザーをブロックすることから“ブロック太郎”と一部で揶揄されていますが、大声を出した聴衆も河野氏も、同じ“輩”では」(週刊誌記者)
次期総理候補とも見られている河野氏だけに、どんなヤジにも冷静に対応してほしいものだ。
(石田英明)