河野太郎デジタル相が2月13日の衆院予算委員会で「所管外だ」と野党からの質問に繰り返し答弁したことについて、自民党の梶山弘志幹事長代行は14日、記者会見で苦言を呈した。
13日の衆院予算委員会で、河野氏はロシアとの北方領土交渉や原子力政策を巡る野党の質問に対して「所管外だ」との答弁を12回繰り返した。野党側は「説明責任を果たしていない」と反発。梶山氏も14日、記者会見で「あくまで一般論だが、国会審議において閣僚は野党の質問に丁寧に、真摯に答弁すべきだ」と述べた。
河野氏は2月13日更新のツイッターで、「デジタル大臣が、外交政策やエネルギー政策に関して答弁することはできないのが議院内閣制のルール。それぞれ外務大臣、経産大臣に質問していただければ良いだけ」と説明。同日、「今の所管から外れる質問内容でも、もう少し丁寧な言い方があるだろう」というTBS記者のツイートを貼り付け、「閣僚は所管外のことに答弁できない」と繰り返し主張した。
TBS記者の指摘通り、〝もう少し丁寧な言い方〟をしてほしかったが、河野氏は過去にも質問に対してぞんざいな回答を繰り返していた。
「河野氏が外相在任中の18年12月に行われた記者会見でのことでした。記者からの日ロ関係についての質問に対し、『次の質問どうぞ』と4回連続で繰り返し、回答を拒否。ある記者の『大臣、なんで「次の質問どうぞ」と言うんですか?』との質問にも『次の質問どうぞ』と答えたことには驚きました。もちろん、河野氏の回答はネット上で大炎上し、大ヒンシュクを買いました。河野氏は後日、ブログで『次の質問どうぞ』ではなく、『お答えは差し控えます』と答えるべきだったと反省しながらも、ロシアとの交渉の場以外で、政府の考え方を明かすことはできないと述べています。ただ、今回『所管外だ』とぞんざいな回答を繰り返したことを見れば、全然反省していなかったのでしょう」(週刊誌記者)
22年11月に行われた「毎日新聞」の全国世論調査で、「首相になってほしい人」1位になった河野氏。それに見合う答弁や受け答えをしてほしいものだ。
(石田英明)