先発投手の総合力を格付けした5月22日発表の「MLBパワーランキング」で堂々の1位を獲得したカブスの今永昇太。勝敗はつかなかったものの、18日のパイレーツ戦では、7回を零封という絶好調ぶりを見せ、防御率0.84という脅威的な数字を叩き出した。
ところが、この試合後に今永が発した「告白」が波紋を広げている。
今永は試合後の会見で、「外出するのはダンキンドーナツでラテを買う時だけ」と冗談混じりに明かして、記者たちの笑いを誘ったのだが、これがニュースとして報じられると、米国のネット上ではカブスファンと思われる者たちから、《イマナガをダンキンドーナツのイメージキャラに起用すべき!》といった書き込みが多数投稿されたのだ。
ちなみに同チェーンは、日本ではミスタードーナツの後塵を拝し、横須賀や嘉手納など、米軍基地内の店舗を除き、98年に撤退している。とはいえ、米国内はもちろん、全世界でもドーナツチェーンとしては最大の店舗数を誇る。ファストフード系ではマクドナルドやKFCにも匹敵する巨大チェーンだ。
ただ、今のところダンキンドーナツが今永とスポンサー契約を結んだという情報はなく、彼のコメントに対しても同チェーンは無反応だ。
「新人投手として最高のスタートを切ったとはいえ、現時点ではまだシカゴのローカルスターというポジションに過ぎません。個人スポンサーが20社を超す大谷翔平に対し、今永が企業のイメージキャラクターに起用されたという情報はなく、あるのは野球用品やコンディショニング用品のサポート契約くらいでしょう」(スポーツジャーナリスト)
もっとも、このままの勢いでシーズンを通して活躍することができれば、広告塔しての価値は爆上がりするはずだ。
「オールスターの出場は確実視されていますが、防御率などのタイトルやサイ・ヤング賞の受賞、もしくはチームがワールドシリーズを制覇するようなことがあれば、全米での知名度も一気に広まります。そうなれば、米国企業からのオファーが舞い込むことも十分考えられますね」(前出・ジャーナリスト)
カブスファンはMLBでも特に熱狂的と言われる。中には、《イマナガがサイヤング賞を受賞すれば、ブルズのマイケル・ジョーダン以来のシカゴの英雄だ!》といった投稿もあるほど。今後も快投を続ければ、本当にダンキンドーナツの広告に起用される、ということが起きるかもしれない。