来季のメジャー入りを目指しているロッテの佐々木朗希投手が「一平事変」を機に考え方の変更を余儀なくされている。
佐々木は昨年、WBCの世界一メンバーとなり、大谷翔平やダルビッシュ有らの活躍を目の前にして、すっかりメジャー指向になったのは周知の事実。契約更改が長引いたのも、球団にポスティングでのメジャー移籍を訴えたからと言われている。
今季はそんな佐々木に吉井理人監督も「調整は本人に任せてある」と冷めた口調で語るなど、必要以上に関心を示していない。内心ではケガなくシーズンを終えさせ、メジャーへ送り出したいという気持ちの方が大きいのではないか。
もはや日本にいながら心はメジャーに向いているといってもいい佐々木だが、そんな中、大谷の通訳で身の回りの世話までしていた水原一平氏が違法賭博の罪に問われ、これまでの心情が変化したのではないかと囁かれている。スポーツライターが語る。
「もともと佐々木は入団1年目から大手広告会社がつきメジャー移籍を後押ししていました。これは渡米後、日本国内におけるグッズ販売やイベント、CMなどを一手に請け負いたいからと言われています。ただし、それは所詮“カネ”が前提の関係です。あれほど蜜月関係にあった大谷と水原氏が、カネが原因で袂を分かつ現実を見て、少しは冷静になったのでは。また、尊敬する山本由伸が開幕2戦目であっけなく打ち込まれたのを見て、かなりショックを受けていたといいます。野球では超一流の才能の持ち主ですが、まだ22歳の若者。心が揺れ動くのも当然でしょう」
アメリカンドリームも大切だが、まずは信頼できる人間関係をきちんと構築し、安心して野球に取り組める環境作りを優先させたほうがいいのではないだろうか。いずれにせよ、佐々木の場合は年間通して働けることをNPBで示さなければならないが。
(ケン高田)