サッカーにルール改悪の危機!導入が検討される「ブルーカード」とは?

 サッカーの試合で用いられる「カード」といえば、一発退場のレッドカードと二度目の提示で退場のイエロカードの2種類。だが、これに新たなカードが加わる可能性があるようだ。

 競技規則の決定機関である国際サッカー評議会(IFAB)が検討中なのは「ブルーカード」。対象となるのは、得点に結びつく可能性のあるプレーへのファウルや悪質なテクニカルファウルなど。さらに審判に対する過剰な抗議、侮辱行為でも提示されるという。

 二度目の提示、またはイエロカードと1枚ずつの提示で退場となるが、大きな違いは1枚目の提示でも10分間の一時退場処分となる点だ。その場合、当該選手は「シンビン」と呼ばれるピッチの外にある箱状のスペースの中からゲームを見守らなければならない。

 このシンビンはアイスホッケーやラグビーでは知られたルールで、サッカー界でもイングランドでは男子が9部、女子は3部以下のリーグでそれぞれ運用されている。英国メディアは、来シーズンのFAカップで試験導入される可能性が高いと一斉に報じている。

「プレミアリーグでの導入も時間の問題と見られています。しかし、リバプールのクロップ監督は『事態をさらに複雑にする』、トッテナムのポステコクルー監督も『突然、新しいルールを導入しようとする緊急性を理解するのに苦労している』と語るなど多くの監督は反対の姿勢です」(サッカー専門誌編集者)

 近年のサッカー界の新ルールとしてビデオアシスタントレフェリー(VAR)があり、すでに当たり前のように受け入れられているが、同ルールの導入前とは比べ物にならないほど風当たりが強い。この違いは何なのか?

「VARはミスジャッジを減らすのが目的だったため、関係者からも概ね好意的でした。しかし、ブルーカードによる選手の一時退場や10分後の復帰は、フィールドプレーヤーの数が増減するので試合の流れがその都度変わることになります。得点シーンは今まで以上に増えるかもしれませんが、ネット上では《改悪》《クソルール》などサポーターたちかも批判の声が殺到しています」(前出・編集者)

 もし正式採用となれば、Jリーグを含むイングランド以外の各国のプロリーグやW杯でも導入される可能性は高い。サッカー人気に水を差すことにならなければいいが…。

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