石川・志賀町で被災者のシャンプー中に…「ゴゴスマ」中継に“迷惑系”の指摘

 被災地からの中継で、「被災者の癒しタイムに何してんねん」「せっかくのシャンプーなのに邪魔しないで」などと、視聴者からのブーイングが殺到したのは1月16日放送の「ゴゴスマ~GO GO!Smile!~」(TBS系列)。番組では、今も町内のほぼ全域で断水が続いている石川県の志賀町からフリーアナウンサーが生中継で出演。理容店のある取り組みを紹介したのだが、そのリポート内容が物議をかもしている。

 男性リポーターは16日時点で約8800戸が断水となっているものの、中には井戸水を生活用水として活用している世帯があると説明。「地元の被災した方にサービスをしているんです」と紹介したのが、町の理容店が行っている「無料シャンプー」。リポーターが店内に入ると、店主が避難者にシャンプーを行っている真っ最中。せわしなく手を動かす店主に向かって、リポーターは、「お仕事中にすいません。このまま続けてください」として、「どうして始めようと思われたんですか?」「実際にシャンプーされた方たちの表情などはどうですか?」「いつまでこのサービスを続けますか?」と作業中の店主に質問。店主は手を休ませることなく、ひとつひとつの質問に答えていたのだが…。

「シャンプーの施術を受けていた男性は洗髪台の上でずっとうつむいていました。そこにリポーターはマイクを向けて『シャンプー受けながら、一言二言よろしいですか?』とインタビューを敢行。避難者と見られる男性はうつむいたまま『気持ちいいですよ』と回答。顔が見えない状態でその後もインタビューは続き、『必要なものは?』などと質問し、男性は真摯に答えていました。リポーターは男性に名前で呼びかけていたことから、事前に取材をする旨を伝えていたとは思いますが、シャンプーしているところにまでマイクを向けることに、違和感を抱く視聴者は少なくなかったようです」(メディア誌ライター)

 中継が終わると、スタジオではコメンテーターの鈴木紗理奈が「胸の痛いニュースが続く中、こういう助け合いとか、自分も被災しているのに誰かのためにっていうのが唯一の救いのあるニュースだな」とコメント。確かに、被災地での「無料シャンプー」の提供は心温まるニュースだが、施術中にマイクを向けるのは“迷惑系”の指摘を受けても仕方ないかもしれない。

(石川ともこ)

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