「大きな地震これで3つ目」玉川徹氏の発言にツッコミ「熊本を忘れたのか?」

 石川県の馳浩知事が「集落ごと移ってください」と“丸ごと避難”を呼びかけたのは1月12日のこと。地震発生から2週間が経過した今も、能登半島では道路の復旧のめどが立っておらず、石川県内では14日時点で15地区の490人が“孤立状態”にあるという。

 1月15日放送の「羽鳥慎一 モーニングショー」(テレビ朝日系)で取り上げたのは輪島市南志見地区のケース。石川県議会議員が「もしかしたら次の正月が来ても電気も水道もない状況かもしれません。命がかかっている状況です」と依頼し、反発する声もあったが、結果的に270人が集落から県内の宿泊施設に2次避難した。

 MCの羽鳥慎一アナが、「集団で移ることのメリットと難しい問題と…」と話を振ると、元テレビ朝日社員の玉川徹氏は、「阪神淡路大震災からいろいろ取材してきましたけど…」と前置きして、被災者はその地にとどまるのが固定観念になっていたと指摘。さらに、今回の能登半島地震について「ライフラインが断たれたけど、復旧は非常に難しい」と述べ、「神戸ですら、電気はだいたい1週間くらいで復帰したんですけど、神戸市全域の水道(復旧)が完了するまで3カ月くらいかかってるはずなんですね」とコメント。最低限のインフラが復旧するまでは、子供や高齢者は“被災地の外”に出ることの必要性を訴えて、こう続けた。

「発災があったら一回、私たちは被災地から外へ出る、というふうな意識を我々が持てたり、政府もそれに合わせて普段から準備しておくということが必要なんじゃないですかね。大きな地震、僕もこれで3つ目ですけど」

 玉川氏の「これで3つ目」という発言に、SNSでは《3つ? 4つの間違いでは》《阪神淡路、東日本、能登の3つ?》《熊本地震を忘れたのか?》などとツッコミの声が寄せられていた。

「2016年4月に起きた最大震度7の熊本地震をカウントしていないことに、多くの視聴者が違和感を抱いた様子。能登半島地震の死者は1月15日時点で222人。一方、熊本地震は関連死を含めて218人で、8000棟以上が全壊しました。なお、1995年の阪神淡路大震災を受けて、被災者や企業の行政手続きを猶予する特定非常災害特別措置法が制定されましたが、以降、地震災害でこの特別法が適用されたのは、2004年の新潟県中越地震、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震。今回の石川能登半島地震は5件目となるので、新潟や熊本で被災した人が訂正を求めたくなる気持ちも理解できます」(メディア誌ライター)

 能登半島地震を「3つ目の大地震」と位置付けたのは、やや乱暴だったかもしれない。

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