「ペッパーランチ」ハンバーグ“販売再開”も、気になるステーキ類の「火入れ加減」

 ハンバーグを食べた人から相次いでO157が検出された問題で、「ペッパーランチ」は12月4日、体調不良者発生の原因・改善策を発表し、ハンバーグメニューの販売も再開した。ハンバーグは店で完全に焼いたものを提供するというが、ファンからは自分好みに火入れする楽しみが失われることを嘆く声も見られる。

「今年10月、同チェーンの九州・山口エリアの3店舗で計11人の体調不良者が出た問題で、『特製ハンバーグ』および体調不良となった客から同型の腸管出血性大腸菌O157が検出されたといいます。これを受けて、特製ハンバーグは使用中止・廃棄を行い、ハンバーグの原材料の変更および検査頻度の強化、ハンバーグについては完全焼成したものを提供するマニュアルへ変更し、ハンバーグメニューが再開されました」(社会部記者)

 現在でもハンバーグをレアな状態で提供し、テーブルで店員や客が鉄板で焼き加減を調整するというステーキチェーンも少なくない。目の前で焼くことがSNS映えすることや焼き加減を調整できるエンターテイメント性の高さが人気となっており、ペッパーランチでは「約300℃に加熱された鉄皿でお客様自身が豪快にステーキ肉を焼き上げるスタイル」を特徴としていただけに、焼き上がったハンバーグが提供されることに失望の声も上がっている。

「ペッパーランチでは自分で火入れするのを楽しみに食べに行っているという人も多いでしょうが、ハンバーグのレア提供については再三危険性が指摘されている中で、食中毒を出してしまいましたから、店側が焼いて提供するのは仕方ないでしょう。同チェーンでは09年にも『角切りステーキ』で20人以上の食中毒を出していますし、本来であればハンバーグ以外のメニューもきちんと火入れしてから提供するべきだと思います。映えやエンタメも大事でしょうけど、結局は安全でなければ何の意味もありませんから」(フードジャーナリスト)

 もう、二度と食中毒を出すことがないように再発防止策を徹底していただきたいところだ。

(小林洋三)

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