50歳からの婚活「大逆転への道」5カ条(2)「ノールックいいね」で存在アピール

 そんな中村氏は、50歳からの「中年婚活」を成功させるポイントが5つあると指摘する。1つ目は「対象を44歳以上に絞る」ことだ。

「結婚は等価交換。適齢期に結婚せず、おじさんになった男性と20代女性とではまったく釣り合っていない。むしろ、今話題の“頂き女子”系20代女性の捕食対象です。彼女たちはおじさんの男尊女卑思想を刺激して、下手に出ながらお金を引っ張るマニュアルまで作ったくらいですからね」

 そして2つ目は「ありのままで勝負しない」こと。ここで最も重要視すべきはアプリに掲載する写真だという。

「おじさんは存在そのものがくすんでいるから、薄暗い蛍光灯の自宅の一室で自撮りするなんて論外です。そんな写真の人が9割以上だからこそ、外見を整え、自然光の公園で、笑顔で他撮りしてもらう。それだけでライバルに即勝ちできるというわけです」

 3つ目は「ノールックいいね」だ。

「慎重になればなるほど、負けが確定します。まずは“いいね”をしまくって、相手に自分の存在を知らせないと始まらない。そうやって会うところまでこぎつけて、ようやくスタートラインに立てるのです」

 そして会えた際に「相手の話を傾聴する」ことが4つ目のポイントになる。

「余計な口を挟まず、相手の話を共感しながら聞くだけで、相手は『この人は私のことを受け入れてくれている』と好感度が急上昇します。これも他のおじさんたちは案外できないことだから、出し抜きは簡単です」

 いよいよ結婚を意識してくると、重くのしかかるのは親の存在ではないだろうか。中年婚活の現場で最も足を引っ張るのは「親孝行」だという。

「婚活中の友人がいますけど、彼はいわゆる“子供部屋おじさん”です。でも本人は 『俺は家事もしているし、親孝行のために同居している』と誇らしげ。おそらく婚活の時にもそう話しているのでしょうが、不利でしかありません。女性からすると『自分も介護要員にさせられるのか』と戦々恐々ですからね」

「親孝行は昭和ニッポンが作った悪しき風習」と断じる中村氏。どうしても結婚したいのであれば「自分の幸せを尊重し、親の介護を放棄する」ことも重要なポイントだ。

「まず実家を出て、親の介護が必要になったら専門家に任せる。不遇に生きてきた僕らが、恵まれて生きてきた親の介護を放棄しても誰も責めたりしませんよ」

 男性の生涯未婚率(50歳時未婚率)が28.3%(2020年・国勢調査)の今、この5カ条を胸に刻んで、最後のチャンスをつかみ取ってもらいたい。

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