75歳男が小学生3人をはねる事故、谷原章介「歩行者は右側を歩かなければ」

 静岡県浜松市の市道で、下校途中の小学生3人が軽乗用車にはねられる事故が起きたのは10月26日。児童1名が意識不明の重体となり、軽乗用車を運転していた75歳のドライバーは過失運転傷害の容疑で逮捕された。

 これを受けて、27日放送のフジテレビ系情報番組「めざまし8」は現場から中継。リポーターは小学生3人が歩いていた市道の右側部分を実際に歩き、「歩行者用の路側帯のスペースが50センチもないような場所」とリポート。「歩く際は車が怖く感じる場所」との地元の声を伝えていた。児童たちはこの歩行スペースがやや広くなった地点で事故に遭遇。現場にブレーキ痕はなく、約10メートルはねられた子供もいたという。中継でひっきりなしに車が通行する様子が映し出される中、番組MCの谷原章介はこんな質問をぶつけた。

「(車が)後ろから来たということは、子供たちは道路の左側で…。本来やっぱり歩行者は右側を歩かなければいけないじゃないですか。とはいえ、子供たちは責められるべきではないと思うんですけれど、もし右側にちゃんと歩いていたら気づくことができたかもしれないんですけど、どうなんですかね?」

 リポーター男性はやや間を置いて「そのあたりはなんとも…」として、学校から事故現場までは信号がなく、右側に渡ることができないと説明。谷原は「きちんと子供たちが通るのが左側になってしまうということを対策していただきたかったですね」と歩行者の“左側通行”を問題視していた。谷原のコメントにSNSでは《右側歩いていればっておかしくない?》《右側とか左側の問題じゃないよ》といった反応が見られた。

「谷原さんの言う通り、道路交通法では、路側帯において歩行者は右側を歩くのが基本ルールと定められています。これは、自動車と歩行者が互いを認識しながら通行できるという『対面交通』の考えに基づくもの。歩道がきちんと整備された都市部では、歩行者の右側通行ルールを知らない人は意外と多いかもしれません。しかし、今回の一件は明らかな暴走事故で、たとえ右側を歩いていたとしても、高齢者ドライバーの“暴走”を小学生たちが回避できたかどうか…。小学生に『右側通行』を徹底させるより、たとえ狭くてもガードレールを設置したり、信号機や横断歩道を設置して車の流れをある程度抑制したほうが現実的かもしれません」(交通ジャーナリスト)

 これ以上、痛ましい事故が起きないよう、通学路の見直しが求められている。

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