人間の致死率50%以上!鳥インフルエンザの「ヒト感染大流行」をWHOが警告した

 世界保健機関(WHO)は7月12日、鳥インフルエンザの「哺乳類への感染」が急増していることを指摘した。その上でヒトにも感染やすくなる恐れがあると発表している。

「今回のWHOの発表は一種の警告。あくまで可能性としながらも、すでに26種類の哺乳類への感染を確認したとしており、専門家の間でも人間への感染拡大は避けられないという認識です」(医療ジャーナリスト)

 鳥インフルエンザ「H5N1ウイルス」の人間への最初の感染例は97年の香港だった。その後、東南アジアや中国などアジアを中心に多数の感染者を出しており、WHOによると03年から19年2月までの感染者数は860人で、うち454人が死亡したという。この数字だけを見れば致死率はなんと52.8%であり、数ある伝染病の中でも極めて高いのだ。

 ちなみに、新型コロナウイルスの累計致死率は1%。現在主流のオミクロン株に至っては弱毒化したこともあって0.5%を下回ったとのデータもある。

「つまり、感染すれば鳥インフルエンザのほうが100倍危険なわけです。ここ数年は人間への感染例がなく、弱毒化している可能性もありますが、大幅に下がることは考えにくく、この致死率の高さは人類にとって大きな脅威です」(前出・ジャーナリスト)

 日本では徹底した水際対策が功を奏し、これまでヒトへの感染例はない。だが鳥への感染は、特に昨年秋から今年にかけては大流行している。

 もしも人間への感染が急増すれば卵不足どころの問題ではない。人類は致死率50%以上という最悪のパンデミックに立ち向かうことになるのだ。

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