“激安品”登場の余波か? ジーンズ量販店が10年で大減少の原因

 東京商工リサーチが8月8日、「ライトオン」「マックハウス」「ジーンズメイト」など大手ジーンズ量販店の店舗が減少しているとの調査データを発表した。
 
 調べによれば、「ライトオン」は2015年8月期の516店をピークに19年8月期第2四半期で492店に、「マックハウス」は09年2月期の567店から19年2月期は398店、「ジーンズメイト」も12年2月期の117店から2019年3月期には76店へと、急激な減り方をしている。
 
 いったい、その原因は何なのか。
 
「若者のジーンズ離れや店舗数を拡げ過ぎたとの見方もありますが、最も大きいのは、激安ジーンズの登場と思われます。09年3月にはファーストリテイリング社が『GU』で990円ジーンズを投入したことが話題となりましたが、その後もイオンやダイエー、西友のスーパー各社が900円を切るジーンズを発表し、ついにはドン・キホーテも参入したうえ、690円という驚愕の安値で販売し始めた。正直言って、激安ジーンズだからといって素人目では見た目に大きな差があるわけでもなく、質もそこそこ。そうしたなか《あえてジーンズ専門店で購入しなくても》という声が次第に広がっていったものと思われます。大手国産ブランドだった『エドウィン』が経営破綻したのも、激安ジーンズによるところが大きいのです」(経済評論家)

 ジーンズ業界は、ここ10年ほどの間に変貌を遂げてしまったようだ。

(小林洋三)

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