日清食品は動物由来原料を一切使用せず、うなぎの蒲焼の食感や見た目などを再現した「プラントベースうなぎ 謎うなぎ」を18日12時から発売したが、たちまち完売した。
「カップヌードル」の“謎肉”で培った技術を駆使したという謎うなぎは、代用うなぎの筆頭候補になれるのだろうか。
「同社は今年5月にプラントベースうなぎの開発に成功したことを発表していましたが、商品化の要望が多かったことから、今回『謎うなぎ』として1000セットを日清食品グループ オンラインストアで限定販売したといいます。なお、商品は謎うなぎ1尾とたれと山椒のパックが2つがセットになった冷凍食品で、価格は1,620円(税込)と別途送料が750円がかかります」(フードライター)
謎うなぎは主に粒状大豆たんぱくを使用することでふわっとした食感を再現した白身層、植物油脂などを使用することで脂身のとろっと感を再現した中間層、豆たんぱくを主体とした原料で皮の質感を再現した皮層の3層構造となっており、リアルなうなぎの見た目や食感を再現している。また、たれも動物由来原料不使用にこだわっているという。
「ニホンウナギは1970年頃をピークに減少の一途をたどっていて、2014年には絶滅危惧種に指定されています。また、ニホンウナギの代わりに使用されることも多かったアメリカウナギも同じく絶滅危惧種に指定されたこともあり、うなぎの価格は年々高騰しているのです。うなぎが気軽に食べられないのであればということで、近年では穴子やナマズ、サケ、豚肉の蒲焼などの代用品が土用の丑の日のスーパーに並ぶようになりましたが、よりうなぎに近い見た目や食感の謎うなぎは新たな代用うなぎとして注目を集めそうです。現在は限定販売ということもあって価格は送料を含めると2300円超えと本物のうなぎ顔負けの値段になっていますが、今回の販売で評価されて大量生産されるようになれば、多くの人が購入しやすい価格になるかもしれません」(同)
スーパーのお魚コーナーにうなぎの蒲焼と一緒に謎うなぎが並ぶ日がやって来る?
(小林洋三)
*写真はイメージです。