土石流被災者に「早めの避難は?」、谷原章介の質問に「無神経」の指摘

 7月10日、九州の北部で線状降水帯が発生し、福岡の久留米市では大規模な土石流が住宅地を直撃した。翌11日放送の情報番組「めざまし8」(フジテレビ系)は現場となった田主丸町と中継を結び、被災者にインタビューを行ったが、MC谷原章介の一言に、ネット上では疑問の声が相次いでいる。

 男性リポーターが、土砂や大木、大きな岩に埋め尽くされた被災地を歩きながら「土砂が流れ着いて、地形自体が変わっている」「相当広い範囲で土地の低い方にめがけて、土砂が流れて行った」と説明し、画面には大木が突き刺さるような形となった民家も映し出された。

 その後、家の中まで土砂が流れ込んでしまったという被災者男性を取材。家の前でインタビューを行った。男性は足の不自由な高齢の母親と同居していたため、前日は外に出ることもできず、停電で電気のない家で一晩を過ごしたという。リポーターの問いかけに「言葉がないですね」と語っていた男性に、谷原はこう尋ねた。

「雨が強い中、早めに避難とかっていう意識はされてたんでしょうか?」

 この質問に被災者男性は「そうですね…ちょっと…母親がアレ(足が不自由)なんで、実際そこまでは…う〜ん…。『まさか家が…』って『大丈夫だろう』くらいしか。そこまでの緊迫感は今思えばなかったんですかね」と答えるのがやっと。その後、谷原が「しばらく避難所生活を続けますよね?」と尋ねると、男性は「いや、まだ家にいて…」と述べて、早く電気が復旧してほしいと心境を明かしていた。

「谷原さんは被災者の男性に高齢の母親がいて、避難もままならないことを気遣っていましたが、なぜ早めに避難しなかったのかという問いに対して、ネット上では《被災者を非難しているみたいでかわいそう》《被災して憔悴しきっている人に対して無神経すぎる》《それより聞くべきことがあるのでは?》といった批判が噴出。また、谷原さんは泥だらけの家の中の映像が映し出される中で、『お片付けの人は足りてますか?』とトンチンカンな質問。被災者の男性は『想像もつかない』と答えていましたが、まだ片づけができる段階でもないことは映像を見れば一目瞭然ですよ。また、被災者の男性の氏名のテロップに、一部カラー文字が使われ、このテロップについても《不謹慎だ》と指摘する声もありました」(メディア誌ライター)

 ともあれ、今回の土石流では1人が命を落としている。谷原としては「命の大切さ」を呼びかけたかったのかもしれない。

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