あべみほ「私の下半身を撮ることに人生をかけてくださって…」/グラビア最前線インタビュー(2)

 モデル、レースクイーンを経て、2012年にグラビアデビューを飾ったあべみほ(35)。グラビアやテレビ出演のほか、撮影会やプロレスラー・タイチのディーヴァ(試合介入もする女性セコンド)としてリングに上がるなど、幅広い分野で活動する彼女を襲った衝撃エピソードとは?

「いちばん思い出深いのは、まだ新人の頃、DVDの撮影で沖縄に行った時のことですね。慣れない現場で気持ちが入りすぎて、自信がなくなってしまったんです。その時、異変に気づいてくれたメイクさんが『メイク直します』と私を控室に連れて行って『泣くなら、泣きな』って言ってくださったんですよ。それで誰もいないところで、ワーンて泣いて、その撮影を乗り切ったんです。その時のメイクさんとは、今でもよくお仕事をさせてもらっていて、すごく信頼しています」

 2013年に初DVDを発売し、今年で10周年を数えるが、その中には撮影直前でコンセプトが変わったケースもある。

「『蜜の味』(19年、エアーコントロール)という作品は、私がストーカーに狙われる看護師役なんですけど、当初はOLの予定だったんです。それが急きょ看護師役になり、上司役だったはずの方がお医者さんになり、撮影場所も病院のスタジオに変わりました」

 この変更の裏で、思わぬアクシデントが起きていた。

「実は自宅で個人撮影会の準備をしていた時、ベッドの角に足をぶつけてしまって、指を骨折してしまったんです(苦笑)。『ハイヒールが履けないからどうしよう』『じゃあ、ヒールを履かない看護師さんだ』と。もう何もかもきちんと打ち合わせをして、準備も済んでいたあとだったので、ホントにスタッフの皆さんには、ご迷惑をおかけしてしまって。でも、看護師さんの役はあまりやったことがないので、それはそれで記念になりました」

 撮影会でも思わぬことが起きる。特にグラビアアイドルとファンが1対1で接する個人撮影会は、熱心なファンが集まるだけに、色々な要望が寄せられるという。

「ホントに色んな方がいますよ。『下半身だけ撮りたい』という方とか。腰のあたりから脚が全部入るような感じで撮影してくださるんですけど、私の手が少しでも太腿にかかっていると『ちょっと、どけてもらっていいですか』って怒られるんです(笑)。撮影機材も最初はデジタルカメラだったのが最近は一眼レフを購入されて、もう私の下半身をいかに美しく撮るか、ということに人生をかけてくださっている方ですね」

 個人撮影会は課金によって、要望にこたえられる範囲が変わるという。

「私の1日全部を買い取ってくださった方もいらっしゃいましたね。その間、撮影は全然されなくて、撮影会のスタッフも一緒に、ご飯や甘いものを食べたりしました(笑)」

 グラビア撮影時に頻発するという〝ポロリ〟は、まず起きないと断言する。

「私には〝秘技〟があるので絶対ないです。その技は企業秘密なので明かせませんけど、一緒になったグラビアアイドルの方たちには教えてあげることもありますよ。するとみんな『何ですか、これ!』って驚かれますね」

 独自に編み出した〝秘技〟を後輩たちに伝授している彼女は、この7月に会社を立ち上げて社長に就任した。

「私、自分がプレイヤーでいたいというこだわりがあまりないんですよ。あべみほとしての活動もしていくんですが、それより後輩たちも一緒に、もっと楽しいことがしたいんです。そのために会社を設立したので、これからのあべみほに期待してください」

あべみほ 88年、北海道生まれ。165センチ、B87・W60・H88。「ミス・ユニバース・ジャパン2012横浜大会」でグランプリ獲得後、グラビアデビュー。「準日テレジェニック2013 ベスト美脚賞」「ミスFLASH2015グランプリ」などを受賞。最新VR作品「Precious Dress Show」が好評発売中。

*週刊アサヒ芸能7月13日号掲載

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