梅雨明けとともに猛暑が続く日本列島。道を歩けば汗だくになり、ムシ暑さを際立たせるようで、セミのざわめきなど聞きたくない。働く大人にとってイヤな季節も、子供にとっては夏休み本番である。
我が家の子供も何が楽しいのか、この季節になるとセミの抜け殻を集めては興に入っている。だが、夏も終われば興味もうせる。用ナシとなった昆虫の残骸を捨てるのは毎年、親の役目となっている。ふと思った。この抜け殻を売り飛ばすことはできないか。
さっそく「ヤフオク」や「メルカリ」で調べてみた。すると、よく売れているのはセミではなく、ヘビのほうだった。例えば、コーンスネークという種類のヘビだと550円だが、ポールパイソンのアルビノなら1200円と倍以上で売れている。同じヘビの抜け殻でも価格差が出ている。
「白蛇の抜け殻は値段が高くなる傾向にあります。ヘビの抜け殻を財布に入れておくと金運が上がるという言い伝えがあって、開運グッズとして買い求められています。白蛇のほうが霊験あらたかな感じがするから、高くなるんです」(開運事情に詳しいライター)
で、肝心のセミの抜け殻だが、この数年の取引でヘビを超えたのは一件だけあった。なんと2250円。ただし、段ボール2箱分である。取引のやり取りが掲示板に残っていたが、買い求めたのは「とにかく大量に欲しい」という人だった。今夏の我が子の収穫量に期待するしかない‥‥。