全米激震!大統領「下半身スキャンダル」秘史(3)在任中に32人の女性と次々関係

 大統領の性スキャンダルは、これだけにとどまらない。クリントン氏以上に有名なのが、第35代大統領のジョン・F・ケネディ氏と女優のマリリン・モンローとの関係だろう。

 マリリン・モンローをケネディ氏に紹介した俳優のピーター・ローフォード、さらにはモンローの家政婦による証言などで、50年代後半から大統領就任後の62年まで不貞関係にあったことが明らかにされている。

 だが、ケネディ氏の場合、流した浮名はケタ違いに多い。複数の女優や議員事務所の受付嬢、外交官の妻、さらにはマフィアの愛人まで、多くの女性と関係を持っていたとされる。80年代に公開されたFBIの報告書には、2年10カ月間の在任期間中に少なくとも32人の女性と関係があったとリストアップされているほどだ。いかにモテ男であったかがわかるだろう。

 大統領の醜聞史は、古くは第3代大統領にまで遡れる。1801年から8年間にわたって大統領を務めたトーマス・ジェファーソン氏である。アメリカの自由と平等をうたった「独立宣言」の起草者としても知られるが、妻とは別に黒人の血を引いた女性との間に7人の子供がいたとされている。奴隷解放前のことであり、黒人が現在以上に虐げられていた時代のことだ。が、98年にDNA鑑定が行われ、少なくとも7人中1人がジェファーソン氏の子供の可能性があることが示されている。ジェファーソン氏は奴隷廃止論者で、黒人に対しても人間として接していたということか。

 また、第22・24代と大統領を務めたグロバー・クリーブランド氏は、当時のメディアに非嫡出子がいることを暴露された。独身であったが、1度目の大統領選挙の時に、反対陣営から「ママ、僕のパパはどこ?」という野次を浴びたという。さらに、第29代大統領のウォレン・ハーディング氏は、30歳の年の差があった女性との間に子供が生まれるが、養育費の支払いを巡ってトラブルに。そのため、「大統領の娘」という暴露本を出版されてしまった。

 実に、200年以上前から変わらずアメリカ大統領は女性スキャンダルをまき散らしてきたわけだが、このアメリカの風土を山田氏が分析する。

「明らかになったのは氷山の一角で、ネットに広がる根も葉もない噂やタブロイド紙で取り上げられるゴシップなど、大統領に限らず政界の女性スキャンダルは多い。ただ、それが政治問題にならない限り、大手メディアが報じることもありませんし、匿名情報だったりすると、アメリカ人は見向きもしないのです」

 それだから、実名で告発する女性が多いのだろうか。

「アメリカは訴訟大国ですから、相手が政治家でなくとも、女性は顔と名前を出すリスクを冒しても、大金を手に入れられる可能性があるので、告発するケースがあります。ただ、アメリカでは大人がしたことと、不貞に関しては日本より寛容な側面がある一方で、相手が未成年だったり、セクハラやパワハラなど、強い立場を利用した悪事にはより厳しい批判を受けることになります」(山田氏)

 となると、トランプ氏にとっては、ますます不利な情勢なのではないか。何せ16年の選挙戦から大統領在任中にかけて噴き出した下半身スキャンダルは、不貞よりも性的ハラスメントが多かったぐらいだ。運よく艶系女優との一件で刑事訴追を逃れても、いつ次の醜聞爆弾が炸裂してもおかしくはないのだ。

*週刊アサヒ芸能4月6日号掲載

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