侍ジャパンが14年ぶりの世界一に輝いた。第5回ワールド・ベースボール・クラシック大会(WBC)が終わり、大谷翔平に新たな刺客の登場だ。
「WBCで大谷と最後に対決したのは、エンゼルスの同僚であるマイク・トラウト。米国代表を応援していた現地ファンも固唾を呑んで見守っていました」
現地入りした米国のライターがそう言う。
しかし、大谷の同僚対決は「対トラウト」だけではない。今後、ダルビッシュ有、藤浪晋太郎と続けて対戦する可能性が出てきた。
「決勝戦ではダルビッシュから大谷に繋ぐ『夢の継投』も実現しました。ダルビッシュが1回18球しか投げていないのが気になります」(スポーツ紙記者)
ダルビッシュが所属するパドレスのボブ・メルビン監督が3月30日(現地時間)の開幕戦について語ったのは、13日だった。ダルビッシュのWBCでの起用法を知らされていないと前置きし、
「開幕何試合目で投げさせるか決めていない。ペナントレースに向けての調整は順調そうだから心配していないが」
と答えた。この時点では「ローテーションの最後に投げさせる」という見方が有力だったが、準決勝、決勝で1イニングしか投げていないことから、ダルビッシュが開幕投手に再浮上してきたのだ。
「有力候補だったジョー・マスグローブが左足親指を骨折しました」(前出・ライター)
パドレス帰還後、開幕投手として調整するのであれば、24日のエンゼルス戦に登板するだろう。
対するエンゼルスは「開幕投手・大谷」を公表しており、24日に調整登板するスケジュールを伝えてあるという。侍ジャパンの2人が対戦するかもしれない。
「30日の開幕戦の相手は、アスレチックス。選手層の薄いアスレチックスなら、藤浪をいきなり開幕で登板させるかも」(同前)
トラウトとは味方同士に戻ったものの、ダルビッシュと投げ合う可能性も出てきた。藤浪とはオープン戦で一度投げ合ったので“免疫”はできている。大谷には「世界一の余韻」に浸っている暇はなさそうだ。
(飯山満/スポーツライター)