井上尚弥戦を独占配信!「dTV」リニューアル値上げで問われる「量と質」

 3月6日、NTTドコモは映像配信サービス「dTV」を刷新し、「Lemino(レミノ)」として4月12日から提供を開始すると発表した。リニューアルに伴いコンテンツ数はおよそ2倍になるというが、価格も現在の月額550円から990円に改定されることから、《実質値上げだ!》といった批判の声もあがっている。

「NTTドコモ執行役員映像サービス部長の小林智氏によると、『dTVは低価格な配信サービスで多くの方に利用いただいた』そうですが、配信サービスの競争激化によって存在感が薄れていたことから『さらに伸ばすためには大きな改革が必要』とリニューアルを決めたと説明しています。Leminoは約18万本のコンテンツを用意した有料のプレミアムサービスの他に、広告付きの無料配信も提供。目玉の一つとして、5月7日にはWBC、WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチのスティーブン・フルトン対井上尚弥戦が独占無料生配信される予定です」(WEBメディア記者)

 また、Leminoでは視聴者同士がつながり、直感的にコンテンツを探せるのも特徴。例えばコンテンツに感想を送れる「レビュー機能」やシーンごとに感情やコメントをシェアできる「マイチャプター」、フォローしたユーザーの推奨コンテンツがタイムラインに表示される「エモートライン」といった機能が用意されているというのだが…。

「コンテンツ数が増えるとはいえ、やはり倍近くに跳ね上がった価格が引っ掛かるユーザーは多いようです。単純に量だけ増やしても観たいものがなければ意味がなく、今後はいかに魅力的なオリジナルコンテンツを用意できるかが大きな鍵になるでしょう。また料金的には『Netflix』のベーシックプランと同等で、比較は免れません」(ITジャーナリスト)

 なお、現在dTVを契約しているユーザーは9月までLeminoを月額550円で利用可能とのこと。実際に体験して契約を続けるか決めるべし、だ。

(小林洋三)

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