自民党の杉田水脈総務政務官が12月27日に交代となる見通しだ。事実上の更迭と見られている。杉田氏は、過去の差別的発言が問題視され、国会で追及を受けてきたが、情報番組のコメンテーターからも厳しい批判の声が上がっている。
12月27日放送の「羽鳥慎一 モーニングショー」（テレビ朝日系）に出演した弁護士の菊間千乃氏は、杉田氏が2016年にアイヌ民族を侮蔑するような投稿をしていたことにも触れ、「任命される前からLGBTに関する問題とか、多様性を否定するような発言とか、政治家として人権感覚がなんでこんなにズレてるんだろうな」と私見を述べ、「言葉をあえて人を傷つけるために使っているようにすら感じるところがあったので、今年の8月に（政務官に）任命された時は、むしろ驚いたんですよね」とコメント。これにMCの羽鳥慎一アナは「不用意発言じゃないですもんね。確信的ですよね」と同調した。
さらに菊間氏は「そういう方を任命する岸田さんってどうなんだろうってものすごくその時に思って、今なのかって感じがしましたけど、そもそも任命したところから問題があるな」と、岸田文雄総理の任命責任に言及した。
その後、テレビ朝日系で放送された「大下容子 ワイド！スクランブル」でも、コメンテーターの作家・吉永みち子氏が「この方は就任前から差別的発言を繰り返していらっしゃるわけですね」と指摘。杉田氏は12月2日の参議院予算委員会で一部の発言、投稿について謝罪・撤回していたが、吉永氏は「この間の国会でも『指示されたから謝る』と。ご自身の考えは改まっていないということなのかな、という理解をせざるを得ないわけで、こういう、『なぜ辞めるのか』ということを明確にしないまま辞めさせればいい、そういう態度だと、政治に対する信頼は回復できないと思いますね」と、岸田政権の問題点を指摘した。
「臨時国会中に更迭できなかった岸田政権に対しては、『遅すぎる』と厳しい批判の声が殺到。一方、杉田氏の支持者と見られるアカウントからも『更迭ふさげるな、お前が辞めろ』『なんで更迭なんだ』といった反発の声が続出。いずれにしてもSNS上では今回の辞任劇を受けて《岸田も辞めろ！》の大合唱となっています」（ネットライター）
秋葉賢也復興相の進退を含め、2022年の岸田政権の辞任ドミノはこれで幕引きとなりそうだ。
